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三笘薫との約束「俺の記録を超えろ」を胸に…“2年目で15ゴール”川崎F・山田新なぜ覚醒?「得点王も狙える」「まだまだ足りない」24歳の渇望
text by
いしかわごうGo Ishikawa
photograph byJIJI PRESS
posted2024/10/08 11:05
10月5日のJ1第33節、今季15点目となるループシュートを決めた川崎Fの山田新(24歳)。得点ランキングでは日本人トップの3位タイにつけている
得点数は、これで今季15点に達した。
J1得点ランキングでは3位タイに位置する。ジャーメイン良(磐田)と並んで日本人トップである。20得点でトップを走るレオ・セアラ(C大阪)の背中もわずかに見えてきた。
「もちろん20点は行きたいなと思いますし、得点王も狙えると思っています」
なぜ得点量産? 川崎がシーズン終盤に辿り着いた最適解
今シーズン、山田は順調に得点を積み重ねてきたが、前節の新潟戦で2ゴール、今節は1ゴールと、ここにきて再び量産体制に入ってきている。
要因の一つを挙げるならば、チームのシステム変更があるだろう。今季の鬼木達監督は長らく愛用していた4-3-3システムから4-2-3-1システムに変更していたが、前節の新潟戦から山田とエリソンという純粋なストライカーで2トップを組む4-4-2システムを採用している。
パワーのある2トップが守備のスイッチ役としてハイプレスで襲いかかり、そこにマルシーニョも連動しながらチーム全体でコンパクトな陣形で守る。新潟戦では高い位置でのボール奪取からショートカウンターの狙いが奏功し、2トップが揃って2ゴールと爆発。今季初の5得点で大勝を飾っている。
もちろん、アタッカーを多く並べればゴールをたくさん奪えるほどサッカーは単純ではない。実際、エリソンやマルシーニョとの関係性について「守備は気を遣いながらやれています」と山田は話す。練習中から彼らとコミュニケーションを取りながら連係を深めているのだという。
この町田戦では、エリソンとマルシーニョもゴールを記録した。アタッカーである彼らを生かす脇坂、河原創、山本悠樹の中盤3人の関係性も絶妙で、シーズン終盤にようやく最適解に辿り着いた感もある。