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「日本で稼げる時代に…」井上尚弥“ラスベガス再戦”は実現する? 92歳名物プロモーターが豪語する“2万人プラン”「オオタニのドジャースを見てみろ」
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byHiroaki Yamaguchi
posted2024/10/03 11:04
次戦を年末に控えながら、早くも来春のマッチメイクが話題になる井上尚弥(31歳)
今春、久々のアメリカ進出について尋ねられた際、井上はこう答えていた。
「戦いたい気持ちはありますよね。またやりたいです。ただ、今では条件的なもの、契約的なものも含め、日本の方がすごいファイトマネーが出せるマーケットになって来ています。一昔前、みんながアメリカンドリームを掴みたいと感じた背景として、アメリカで結果を出せばファイトマネーや知名度がついてくるというのがあったと思います。それが今、動画配信の時代に変わってきて、日本で成功すれば軽量級でも億を超えるファイトマネーが叩き出せるようになってきたんです」
こういった言葉の背景には、アメリカで戦うのであればそれなりのステージを準備してほしいという意思が隠されているようにも思えてくる。
日本で特大イベントが組める井上にとってアメリカはもはや“必須の場所”ではなく、望まれての渡米ゆえに強気な要求ができる数少ないボクサーの一人。スーパースターの再降臨が本当に実現するのだとすれば、トップランクの手腕が改めて問われることにもなるのだろう。
果たして、いつ、どのアリーナで、どれほどの規模のイベントが用意されるのか。まだ少々気が早い話ではあるのだが、興味はそそられる。2025年、ボクシングファンを震撼させるであろう“The Monster in Las Vegas”の話題性、注目度は今後少しずつ高まっていきそうな予感が確実に漂っている。