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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平だけじゃない! 佐藤輝明、近藤健介、ソフトバンクは球団ごと…NPB選手も“続々参加→覚醒”ドライブラインの日本上陸は甲子園も変える?
text by
山崎ダイDai Yamazaki
photograph by(L)Nanae Suzuki、(R)JIJI PRESS
posted2024/09/27 11:08
昨オフにシアトルのドライブラインを訪れたという阪神の佐藤輝明と一昨年からトレーニングを積むソフトバンクの近藤健介
清宮も今季、夏以降に一気に調子を上げると現在も3割超の打率をキープするなどここまでキャリアハイの成績をマーク。一昨年オフに初めてシアトルを訪れたソフトバンクの近藤健介は、NPB全体が歴史的な「投高打低」の成績となった今季も、9月にケガで戦線を離脱したものの現在もパ・リーグ首位打者をひた走っている。ソフトバンクはチームとしても4年振りにリーグ優勝を遂げた。ひょっとすると異国の地での経験から、何かを掴むことができたのかもしれない。
そもそもの会社設立の目的は「ケガ予防」
一方で、実はドライブラインを立ち上げたカイル・ボディ氏の当初の目的は、トップ選手の能力アップ以上に「ケガの予防」である。そもそも同社はケガで現役を引退せざるをえなかったカイル氏自身の経験から生まれたものだ。
榎本氏が言う。
「そういった背景もあって、アメリカでも高校や大学といった若い世代への導入は初期からかなり積極的に行っていました。その甲斐あってか、現地ではいまでは野球の強豪と言われるような高校や大学ではほぼすべてでプライオボールやスマッシュファクターボールと呼ばれるドライブラインの製品が活用されていると思います」
実はこの9月に同社が日本進出を発表したウラには、大谷選手の活躍で目を付けられたドライブライン商品の「模倣品」の流通や、「誤ったトレーニング法」の拡散があったという。
「例えば基幹商品であるプライオボールは、ただ重いだけのボールではないんです。『最初に重いボールを投げれば普通のボールが軽く感じる』というような感覚的なものでもありません。ちゃんとしたトレーニング法が確立されており、間違った使い方をすれば効果が半減するどころか、なまじ重量がある分、故障にも繋がる」(榎本氏)