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「高校で騒がれても天狗にはならない」宮市亮以来の“高卒→プレミア直行” 17歳高岡伶颯とは何者か? 本田圭佑の系譜を継ぐ“強気発言”の真意 

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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posted2024/08/28 11:04

「高校で騒がれても天狗にはならない」宮市亮以来の“高卒→プレミア直行” 17歳高岡伶颯とは何者か? 本田圭佑の系譜を継ぐ“強気発言”の真意<Number Web> photograph by Takahito Ando

プレミアリーグのサウサンプトンへの加入を発表した高岡伶颯(日章学園高3年)。インターハイの試合後、抱負を力強く語った

 7月下旬から8月上旬にかけて福島県でインターハイに出場した日章学園は、ベスト16で姿を消した。プレミアリーガーとなる高岡には当然のように大きな注目が集まったが、大会前の負傷が影響し、1試合も出場することなく大会を終えている。だが、筆者が胸を打たれたのは、高岡のベンチでの姿勢だった。

「一番に『試合にめちゃくちゃ出たい』という気持ちはありますが、僕以外にも福島まで来て、ボールボーイや運営をサポートしてくれる8人の仲間がいるし、宮崎に残って応援してくれる多くの仲間たちもいる。自分ごとではなくて、みんなの代表の一人だと思って自覚を持って行動することを意識しました」

 試合前のウォーミングアップのボール拾いや水分を摂るスクイズボトルの準備と片付けなど、身の回りのサポートを率先してやっていた。試合中も仲間を鼓舞し、アドバイスを送り続けた。2回戦の鹿島学園戦のゴールシーンでは、同じく松葉杖を使用するほどの負傷を抱えた仲間をおんぶしてから、歓喜の輪に加わった。

「復帰したら、より一層周りへの感謝の気持ちをプレーで伝えていかないといけないなと思いました」

「高校で騒がれても天狗にはならない」

 渡英は高校生活最後の選手権が終わってからの予定だ。あと半年ほどの時間をどう過ごすのか。

「目標がある分、高校で騒がれたとしても天狗にはならない。仮にW杯で優勝できたとしても、また新たな目標が出てくると思うし、プロとしての仕事でもある以上、子供たちに夢を与えないといけないと思うので、どんな時も自分を持ち続けないといけない。今の僕はまだ幼いのですが、幼いなりにも考えはたくさんあって、それをどう伝えるかだったり、どう具現化していくのかだったりを頭に描きながら日々を過ごしています。

 僕が僕らしくいられるのは、やっぱり目標があるからなんです。今は注目されていても、海外に行ったらゼロからのスタート。自分のことを知らない人だらけになります。それでも周りを魅了できる、海外でも子供たちに夢を与えることができるような選手になりたい」

 前を走る偉大な選手達の後を追うだけでなく、先駆者としてぶっちぎっていく。壮大な目標に向けたスプリントはもう始まっている。

「サッカーが大好き。胸を張って言えるからこそ、(海外に行く)時期とか僕は関係ないと思っています。自分の前にある道をよそ見せずに歩いていきたいです」

 負けん気の強い、良い顔をしている。

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