テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
大谷翔平がエンゼルス旧友マーシュと笑顔…ドジャース仲間は「ショウヘイは英語もスペイン語も話すしね」“テレビに映らない”30歳お祝いボール
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byMitchell Leff/Getty Images
posted2024/07/26 17:20
フィリーズ戦での大谷翔平。フォトグラファーに向かって飛び切りの笑顔
試合の守備中、マイクを付けたインタビューで本塁打競争出場を表明したのだ。
インタビュー中に失策をする選手が散見され、アメリカでも物議を醸している“ファンサービス”だが、放送局側は一向に止める気配はない。日本では考えづらい取り組みだが、球宴限定などで一度試してみるのもいいかもしれない。
「キケ」に誕生日お祝いボールの件を聞いてみると
《7月11日 VSフィリーズ(シチズンズバンク・パーク) ●1-5》
フィリーズとの3連戦最終日。試合前にずっと確認したかったことを、やっと“当事者”に聞くことができた。大谷が自身の誕生日翌日の6日の試合後にSNSを更新し、ボールの両面に日本語、英語、スペイン語で「誕生日おめでとう」とつづったボールの画像を投稿していた。
この画像には内外野を守るエンリケ・ヘルナンデスがタグ付けされていた。「キケ」ことエンリケ・ヘルナンデスは陽気な性格のムードメーカーだが、実はシャイな一面もある。
記者がどうやって書いたか尋ねても、2回連続で「ペンで書いた」としか回答しなかった。
ただ、食い下がると教えてくれた。
「グーグル翻訳を見ながら20分かけて書いた。翔平のロッカーに置いたから反応は分からない。サプライズプレゼントだ」と満足げで、このように続けた。
「翔平は英語もスペイン語も流暢に話すから3カ国語で祝ったんだ」
同僚に祝われ、真美子夫人、デコピンと自宅で過ごした30歳の誕生日は特別な1日になったに違いない。
予行対決でのスイープ後、前田のタイガース戦へ
メジャー通算200本塁打に王手をかける大谷は5試合ぶりの無安打に終わった。0-1の2回1死満塁ではカーブに空振り三振。日本選手最長タイの連続試合盗塁も4でストップした。
実は“日本生まれ”最長の5試合連続盗塁の記録を持つのはロバーツ監督である。試合前の囲み取材で私が記録について尋ねると「彼は私のレベルまで来たね。記録は破られることになるだろう。新記録が生まれることを望む」と笑顔で語っていた。しかし、願いは届かなかった。
ポストシーズンでの“予行対決”とも言えたフィリーズとの3連戦でスイープを喫したが、遠征は続く。フィラデルフィアを後にし、前田健太が所属するタイガースの本拠地デトロイトへと向かった。
<つづく>