テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「最高の親友で、敵だ」“オオタニ愛”をエンゼルスのサンドバルが熱く…「ベッツやテオとは通訳なしで」テレビに映らない大谷翔平vs古巣ウラ話
posted2024/09/13 06:00
text by
柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Brandon Sloter/Getty Images
今季3度目の米国出張。ドジャースの大谷翔平が公式戦で初めて古巣エンゼルスの本拠地エンゼルスタジアムに凱旋するこの日を開幕前から“取材開始日”として狙いを定めていた。9月2日の午前中に日本からロサンゼルスに入った私はレンタカーを借りてシーズン終了まで借りているアパートへ直行。まずは長旅の疲れを休め、時差ボケもそこそこに開幕前のオープン戦以来となるアナハイムに胸を躍らせた。
恒例の壁当ては「いつもの左中間」で
《9月3日 VSエンゼルス(エンゼルスタジアム)◯6-2》
昨季まで6年間も見ていた同じ光景だった。試合開始前。午後5時ごろのエンゼルスタジアム。大谷はビジター側が練習する右翼ではなく、左中間に向かって行った。
「ずっとあそこでやっていたので。逆に中でやる場所がなかったので、“あそこ”でやりました。なかなか時間もないですけど、明日もブルペンにしっかり入れるようないいステップになったかと思います」
少し遠慮したのか、フェンスの広告が昨季と大幅に変わっているので間違えたか。向かった先は、昨季までより20メートルほど右側だった。2021年から続けるプライオボール(重さの違う6種類のボール)を使った「壁当て」。昨季まで練習をサポートしていた水原一平元通訳は“事件”によっていなくなり、ユニホームの色は赤から青に変わったが、自然に“定位置”を選んだ。
以前は剥がれていたはずの芝と、元同僚の大谷愛
違ったのは昨年までは「壁当て」で剥がれていた芝が奇麗なままだったことだ。元同僚たちも変わらぬ「大谷愛」にあふれていた。6月に左肘を手術したパトリック・サンドバルは、術後に大谷と連絡を取ったと明かし「彼が苦労したことなど質問に答えてくれた」と、どれだけ優れた人間か熱っぽく語った。