テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

「え、大谷翔平のHRボールに無関心?」番記者が見た“ショウヘイとドジャース宿敵ファン”のリアルな距離感「試合前、生オオタニには人だかり」

posted2024/07/12 17:03

 
「え、大谷翔平のHRボールに無関心?」番記者が見た“ショウヘイとドジャース宿敵ファン”のリアルな距離感「試合前、生オオタニには人だかり」<Number Web> photograph by Lachlan Cunningham/Getty Images

ジャイアンツ戦での大谷翔平。ライバル意識が高い敵地サンフランシスコでも、さわやかな青空のもとで、この表情

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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 日本ハム時代から長年にわたって大谷翔平の番記者を務める柳原直之氏の「テレビに映らない番記者レポート」を現地からお届け。大谷29歳最後の日々と、ドジャースの動向を追った。(全3回の第3回/第1回第2回も配信中)

“大谷を守った”バットボーイが一躍大人気に

《6月28日 VSジャイアンツ(サンフランシスコ)●3―5》

 スポニチMLB担当7年目にして、初めてのオラクル・パーク。これで訪れたことがあるメジャー球場は全30球場中、これで25球場目だ。

 これまでタイミングが合わず縁がなかったが、記者仲間から噂に聞いていた通り、突き抜けるような青空と右翼後方にマッコビー湾を望む雰囲気の良さはメジャー屈指。記者席はバックネット裏1階席の一番後ろで目線も低く、これもメジャー屈指の“VIP席”。一気にその魅力の虜になった。

 試合前から話題をさらったのは、「大谷を守った男」として話題のバットボーイ、ハビエル・ヘレラさんの取材対応だった。26日のホワイトソックス戦で、ベンチの大谷の目前で強烈なファウルを素手で捕球した映像がSNSで拡散され話題になっていた。

「自分の仕事をしただけだよ。打球はしっかり見えていたがかなり揺れていた。痛かったかどうかは覚えていない。その夜、知り合いから映像が送られてきて100回くらいは見た。うれしかった。翔平からは“サンキュー”と言われ、僕は“あなたを守る”と伝えた」

 ヘレラさんは一躍人気者になり、多くの報道陣に取材で囲まれたことに「緊張している。恥ずかしい」と照れ、取材対応を見守った大勢のドジャーススタッフも大盛り上がりだった。

「ドジャースをやっつけろ!」完全敵地の中で…

 大谷からのお礼については「ポルシェはもらってないよ。おもちゃのポルシェももらってない。噂だね(笑)」と否定していた。大谷も自身のインスタグラムでヘレラさんが取材を受ける動画をアップし「MY HERO!!」とつづって感謝の気持ちを示した。

 動画を撮っていたのは大谷ではなく球団スタッフだったが、取材の場にいた私もカメラ目線で写り、知人から「見たよ!」と連絡が殺到。大谷のフォロワー数は約800万人。そのすさまじい影響力を身をもって体感した。

【次ページ】 大谷のHRボールに…敵地SFは関心なし?

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