付け加えると、ここ数年の投票者のWARへの高い依存度にはソーシャルネットワーク（SNS）の隆盛が背景にあるとも水面下で囁かれている。投票者の主観がSNS上で罵詈雑言のターゲットにされるケースがしばしば発生し、そういったリスクを避けるためWARに準拠する“無難な選考”に落ち着くという流れだ。リン記者は「そういった（SNS上での）面倒なことを嫌がる投票者はいる」と話す。実際のところ、気概を持って自らの主張を押し出したとしても、投票者には何もメリットはないのだから……。

　一方で、MVP選考にはその選手が残した成績の「歴史的価値」や、所属チームの成績など、投票者の主観や選手本人のパフォーマンス以外の要素が少なからず関与してきた。

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