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大谷翔平の衝撃ホームランは特大弾だけじゃない…「ウソだろ?」「悔しい」“完封直後に2打席連発、片ひざ片手弾”に相手も周囲もボウ然 

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posted2024/06/26 17:05

大谷翔平の衝撃ホームランは特大弾だけじゃない…「ウソだろ?」「悔しい」“完封直後に2打席連発、片ひざ片手弾”に相手も周囲もボウ然<Number Web> photograph by JIJI PRESS

24号本塁打を放った大谷翔平。2024年6月、これで10本目のアーチとなったが……驚愕の一撃は過去に何度もあった

 2回にめぐってきた第2打席に逆方向のレフトスタンドに第37号2ランを放ったかと思えば、4回の第3打席には右中間方向へと引っ張って第38号ソロを放ち、エンゼルスの“1日2勝”を呼び込む決定的な役割を果たしたのだ。

 まさに投打躍動。八面六臂の活躍に野球ファンの誰もが目を丸くした。ただし大谷は38号本塁打の際に左わき腹を抑えるしぐさを見せ、途中交代。指揮官も「体全体の筋肉がけいれんを起こした」と話していた。このシーズン、大谷はヒジを痛め、投手としてはシーズン終了を待たずに全休し、その後手術を実施した。そんな手負いの状況でも、日本人初となるメジャーでの本塁打王を獲得したのだった。

衝撃の片ヒザ片手弾を打たれた投手の「悔しさ」

<名言3>
初見のフォークを完璧に打たれてしまったのでとても悔しいです。
(才木浩人/NumberWeb 2023年6月23日配信)

https://number.bunshun.jp/articles/-/857890

◇解説◇
 大谷は侍ジャパンの一員としても、ありえない一撃を放っている。日本列島が感動と興奮に包まれたWBC開幕直前、チームに合流して初となる実戦機会となった強化試合・阪神タイガース戦でのことだ。

 阪神の先発を託されたのは才木。トミー・ジョン手術明けということもあって2022年は9登板にとどまったものの4勝1敗、防御率1.53の成績を残して覚醒の気配を見せていた。実際、第1打席は大谷から三振を奪っている。しかし続く第2打席に、衝撃的な結果が待っていた。3回2死一、二塁で迎えた大谷に対して、1ボール2ストライクと追い込むと才木は決め球のスプリットを選択した。ひざ元へと鋭く落ちたとみられたボールを、大谷は片ひざをついてすくい上げ、さらには右手1本のフォロースルーでスイングをかけた。

 高く上がったボールは外野フライになるのか……と誰もが軌道を見つめたが、ボールは落ちてこない。それどころか悠々と京セラドーム大阪のセンターからライト寄りのスタンドに着弾する驚愕の一撃。ボウ然とと打球の行方を見送った才木の「とても悔しい」という言葉から、その衝撃が手に取るようにわかる。

大谷の一撃を糧に、才木は虎のエースとなっている

 そんな才木だが、2023年は阪神タイガースの強力先発陣の一角としてローテーションに定着し、8勝5敗、防御率1.82の好成績を残してチームの1985年以来となる日本一に貢献。さらに2024年に入ってそのピッチングに磨きがかかり、6月26日時点で8勝2敗、防御率1.20とエース格に成長。大谷に浴びた一撃を糧に、着実に成長している。

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