チームについてはだいぶ焦っていますけど…

「正直、キャプテンとしてチームについてはだいぶ焦っていますけど、金谷が自己ベストを更新して、工藤（信太朗・2年）も練習で良い状態になって来ている。これから故障者が戻ってきて、夏合宿を故障者ゼロでうまく乗り切れば、まだ上がって行けると思うんです。駅伝に間に合わないという状況にならないように、夏は全員が死に物狂いでやっていくしかないと思っています」

日本選手権10000mにも出場した篠原。夏以降のチーム立て直しを誓う　©AFLO SPORTS

　秋の駅伝シーズンに向けて夏は先頭に立ち、チームを引っ張る覚悟だ。

　ここ数年、駒澤大は個の質と高い競争力で分厚い選手層を育み、駅伝では常に優勝争いのど真ん中にいた。だが、今春に主力選手が大量に卒業し、戦力がマイナスに振れたまま新たな戦力の台頭が1年生の桑田だけという状態だ。伊藤は、「今年のチームは、昨年のチームと天と地ほどの差がある」と語ったが、これからその差をどこまで縮めていけるのか。篠原、佐藤につづき誰がチームを牽引する存在になっていくのか。まだ、駅伝の顔が見えない駒澤大は、夏に大きな山場を迎えることになりそうだ。