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山本由伸25歳と「ドジャース捕手の相性問題」“打てるが強気すぎスミスより守備型バーンズ”の現状…DH大谷翔平も“パズルの要素”なワケ
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2024/05/02 06:02
開幕して1カ月強が過ぎた山本由伸。ドジャースでの投球内容を精査する
スミスと組んだ時に、山本由伸は「3球三振」を7つも記録している。バーンズはカブス戦で1つあるだけ。もともと3球三振はMLBではNPBよりも多い傾向にあるが、山本由伸はNPB時代のように1球待ちたいかもしれない。
ここまで見る限り、NPB時代同様、山本のマウンドに関しては「捕手との相性」の問題が存在するようだ。
それだけを考えれば、バーンズを「山本専用捕手」にしたいところだが、ウィル・スミスはベッツ、大谷翔平、フリーマンに続く4番打者として圧倒的な存在感がある。山本の時だけDHに、と言いたいところだがDHには大谷がいる。つまり、どう配置するかが悩ましい「パズル」のようになっている。
グラスノーとともに中心投手になるために
山本は今後、スミスとのコンビでも「ベストの配球」を模索する必要が出てくるだろう。そのためには捕手や投手コーチとのコミュニケーションが大きな課題になる。
ここまで山本は中5、6日で投げているが6回を投げたのはここ2試合だけ。すべて100球に届かず降板している。
NPB時代のように完投することはないだろうが、タイラー・グラスノーとともにローテの中心投手になるためには、7回は投げたいところだ。今後も安定感のある投球を見せてほしい。