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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平の代理人バレロに米記者が苦言「ポジティブな記事を書け、は愚かなやり方」エンゼルスで起きていた“ある騒動”…手術後の「奇妙な声明」
text by
サム・ブラム+ディラン・ヘルナンデスSam Blum + Dylan Hernández
photograph byGetty Images
posted2024/04/19 11:04
2人の米記者が“忖度ゼロ”で明かした大谷翔平のメディア対応とネズ・バレロ(写真左)への苦言とは
もちろん、大谷にも責任はある。29歳の大人なんだから。彼が話したければ話せばいいだけのこと。僕は別に誰に恨みもないよ。「僕たちと話さないなんて、こいつはクソだ」なんて思ってもいない。大谷には敬意を持っているし、ディランが言うように、大谷の僕らに対する態度にも敬意がある。質問にも、ちゃんと答えてくれる。誰かが質問している時に、勝手に立ち去るようなことはない。自分のミスをちゃんと認めるし、数少ないけれど、うまくいかなかった時も責任を認める。自分のミスでない時ですら責任を口にする。彼の周りの人間や球団が、大谷が自分の口で説明しないですむような環境を作ってしまったことに問題がある。エンゼルスの広報は、日米の記者にできる限りの情報を提供しようと最善を尽くしていたのは知っている。それよりも、大谷の周囲の人々によって醸成された環境だった。
「それがプロスポーツというもの」
僕はアンソニー・レンドーンが記者に話さないことに批判的だった。というのも大谷とは立場が違う。怪我をして試合に出ていないし、大型契約を結んでチームの顔の一人になったわけだから。
でも大谷もチームの「顔」になる存在としてドジャースと大型契約を結んだ。それによって、もう少し前面に出てくることが求められると思う。ネズも、もう少し彼に話させる必要が出てきて、大谷も自身の状況について積極的に自分の口で説明する必要が出てくる。
これはメディアをなだめるためではない。大谷という選手について知りたいという、あらゆる人の欲求に応えるため。何も私生活を明かせとか、趣味や興味について話せと言ってるんじゃない。フィールド上で起きていることや、自身の怪我についてとかをきちんと自分の口で語る。それがプロスポーツというもの。そうした情報があることで、見ている人もより楽しむことができる。
『アメリカ人に「大谷翔平スゴい」を言わせたい日本メディア…米記者の疑問』編からつづく