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大谷翔平の代理人バレロに米記者が苦言「ポジティブな記事を書け、は愚かなやり方」エンゼルスで起きていた“ある騒動”…手術後の「奇妙な声明」
text by
サム・ブラム+ディラン・ヘルナンデスSam Blum + Dylan Hernández
photograph byGetty Images
posted2024/04/19 11:04
2人の米記者が“忖度ゼロ”で明かした大谷翔平のメディア対応とネズ・バレロ(写真左)への苦言とは
イチローはどうだったのか知らないけど、日本人選手へのアクセスが制限されるのは珍しいことではなかった。でも、大谷がメディアにあまり語らないことがここまでアメリカでも話題になるのは、これまでの日本人選手に比べて活躍がずば抜けているからだと思う。アメリカのメディアさえも、エンゼルスを取材するのは大谷がいるから。それだけ彼のステータスが高いってこと。
バレロの「奇妙な声明」
トモヤ 制限を決めているのは、エンゼルスではなく、代理人のネズ・バレロだったの?
ディラン 僕はそう理解している。大谷のやっていることは、別に問題がないのに、ネズが問題を作り出しているだけな感じがする。だって、日本にいた時は、大谷は先発登板後だけじゃなくて前日にも記者に話していたんだから。日本ハムも彼へのアクセスを制限はしていたけど、エンゼルスほどではなかった。
サム エンゼルスが主導したわけじゃないけど、ネズの望むことを望む通りの方法でやらせてはいた。ネズは、メディアの仕事を理解しているとは思えない。彼は先日、大谷の考えていることについて、記者はポジティブな記事を書く必要があると説明し始めたんだ。公の場で、記者にポジティブな記事を書けと言うのは、愚かなやり方だよ。彼は大谷がほとんどメディアと接しないシステムを作ってしまった。賢明ではないよ。
2度目の手術についてネズが声明文を出した時も、それが何という手術なのかすら書いていなかった。そればかりか、医師が「24年は打者として出場できて、25年には投手として復帰できる」と断言する奇妙なコメントが含まれていた。復帰時期を断言する医師のコメントなんて他では見たことがない。ネズはメディアを、自分のメッセージを伝える手段だと考えている。でも本来のメディアは、質問して、正確な答えを得て、それをもとに状況を分析したり評価したりすることが役割なんだ。
エンゼルス「発言撤回」ウラ側
確かに、ロッカールームで大谷に制限なしに取材を許すには、記者の数が多すぎる。みんなそれは理解している。シーズンを通して限られた場面での取材機会を設けるのは理にかなっている。それを踏まえた上で、記者たちは、週に1、2度くらい、試合前に彼にプレーやそれ以外について質問できる機会を設けてほしいとネズや球団に働きかけていた。そうすれば、投手として完封した直後に、移籍について聞かなくてすむようになる。