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「佐々木朗希が投げ、横山が抑える試合で…」ロッテ・佐藤都志也が今も温める“あの日の夢”と同期の絆「みんな立派になったなあ、って」 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph byChiba Lotte Marines

posted2024/04/18 11:02

「佐々木朗希が投げ、横山が抑える試合で…」ロッテ・佐藤都志也が今も温める“あの日の夢”と同期の絆「みんな立派になったなあ、って」<Number Web> photograph by Chiba Lotte Marines

2019年ドラフト同期入団の(左から)横山陸人、佐藤都志也、佐々木朗希

 強いつながりで結ばれた同期。佐々木がプロ初先発した21年5月16日のライオンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)もプロ初勝利を挙げた5月27日、甲子園でのタイガース戦も佐藤都がマスクを被った。そして同じく5月26日の甲子園で一軍デビューを果たし1イニングを無失点に抑えた横山と組んだのも佐藤都だ。5年目の今、佐々木朗希が先発の際にはやはり、背番号「32」が女房役を務めることが多い。

「気付き」を大切に

「朗希とバッテリーを組む時は単調にならないように意識をしています。基本はストレートにフォーク。そこにいかにスライダーなどを交えるか。試合の中で打者の様子を感じながら、気付きを大事にしています」

 今季初勝利を挙げた4月7日のゲームはまさにそのバッテリーの気付きが好結果を呼んだ。最初はストレートとフォーク中心の配球だったが初回、2回と1点ずつ失点。すると3回からはスライダーを中心にカウントをとる今までにない大胆なリードを見せ、0を並べた。

「あの日はフォークがちょっとうまく決まっていない感じだった。その中で打者はスライダーの方が、タイミングをとりづらそうにしていると思ったので、2人で話し合って、変更をしました。そういう気付きをいつも大事にしないといけないと思っている」

吉井監督も褒めた創意工夫

 ベンチで見守った吉井理人監督も「途中から投球スタイルを変えた修正力が良かった。配球を変えてから尻上がりによくなった」とバッテリーの修正能力を絶賛した。そして、「毎イニング、ベンチに戻ると2人で次の先頭、何を投げるかを相談しながらゲームを進めていた」と同期バッテリーのコミュニケーションが呼んだ勝利を喜んだ。

 佐藤都は明かす。

「今は自分も1年目、2年目と違ってだいぶ周りを見られるようになってきた。最初の頃はやっぱり色々な事にいっぱいいっぱいで、どうしても視野が狭かった。落ち着いていい緊張感を持ちつつ考えながら出来ている。朗希ともただ勢いで抑えるのではなく今日のボールの力だとどういう配球が打ちづらいか、相手のウィークポイントはどこなのか、打ち取り方を考えながら試合に入っている。本人も先発として長いイニングを投げられるように意識をしているように見える」

【次ページ】 あの日語り合った「夢」

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