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1カ月半ぶり、ブライトン三笘薫が現地記者に姿を見せた「冨安健洋、日本代表コーチと20分超話す場面も…」クラブ広報が明かす「4月中の復帰はない」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2024/04/14 17:00
2月18日のシェフィールド・U戦でケガを悪化させた三笘薫(26歳)。「復帰まで2~3カ月かかる」とのことだったが…(写真は昨年12月)
一方の三笘は齊藤コーチと個別に話し合いを続け、2人だけの会話は約25分に及んだ。3月のW杯予選を腰の怪我で招集されなかった三笘は、その際に自身の怪我について説明したと思われる。
齊藤コーチとの話し合いを終えると、三笘が取材エリアにやって来た。そこで「少しだけ取材よろしいですか」と尋ねてみた。三笘は笑顔で「いや」と小さな声で言い、足を止めることなくそのまま通り過ぎた。リラックスした表情だったが、本人の口から怪我の状況を説明してもらうことは叶わなかった。腰の怪我で離脱しているものの、ごく普通に歩行しているように見えたのは朗報で少しばかり安堵した。
“悪質タックル”…あの試合で起こったこと
ここで、三笘が長期離脱することになったシェフィールド・ユナイテッド戦を振り返ってみたい。あの試合で何が起きたのか。取材ノートを確認してみた。
この試合で三笘は、メイソン・ホルゲートから悪質なタックルを受けた。試合が始まってすぐの11分、ホルゲートが右足を不必要に高く上げ、スピードに乗った状態から足の裏を三笘の左太ももに激しくぶつけた。
三笘の左足が宙に浮いていたから良かったが、それでも衝撃は相当だったようで、日本代表はしばらく動けなかった。当然、ホルゲートは一発退場。解説者のレオン・オスマン氏が「ミトマがプレーを続けられたのが信じられない」と言うほど悪質なタックルだった。
三笘の様子がおかしくなったのは後半に入ってからだ。プレーが途切れる度に右の腰を頻繁に抑えるようになったのだ。
それでも精力的に走り回っていたが、デゼルビ監督が三笘の交代を決めるプレーがあった。後半25分に左サイドでボールを受けた三笘が、右足でクロスボールを入れた場面だ。クロスボールを蹴ったが、キックに力が入らず、ミートしなかったボールも狙った場所に届かなかった。三笘らしからぬキックミス。その直後、デゼルビ監督はベンチに座っていたアンス・ファティに投入の指示を出した。三笘がファティと交代したのはそれから6分後、後半31分のことだ。
クラブ広報が明かした「4月中の復帰はない」
試合後もいつもと様子が違った。通常三笘はサポーターの元に挨拶へ向かうが、ベンチ席からなかなか出てこない。