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憔悴気味の大谷翔平が一転して笑顔に…古巣エンゼルスが“祝福”演出、トラウトと固いハグも、記者が見た開幕直前「大谷のリスタート」
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byGetty Images
posted2024/03/28 18:16
開幕シリーズ後、通訳の電撃解雇と今までにない苦境に立たされた大谷翔平。開幕前に行われた古巣との3連戦はどのような時間となったか
「彼がどれほど多くの英語を知っているか、みんな驚くと思う」
暫定的に通訳を務めているウィル・アイアトン氏は、本職でもあるデータ管理などの業務があるため、大谷が自発的にコミュニケーションを図ろうとしているのかもしれない。ロバーツ監督は、そんな大谷の積極的な姿勢を頼もしそうに見つめた。
気持ちを切り替えるのは難しいですけど…
米国開幕前のオープン戦3試合では、6打数無安打2四球3三振と、古巣相手に沈黙した。それでも、一連の騒動がひとまず沈静化し、体調面での不安もない。
「気持ちを切り替えるのは難しいですけど、シーズンに向けてまたスタートしたいですし、今日まずお話しできて良かったとも思っています」
会見で残した言葉は、本心だったに違いない。
だが、立ち止まっているわけにはかない。自らの意思で口を開いたのも、過去に経験したことのない難局を乗り越え、次に進むためだった。
念願のポストシーズン進出を見据え、心身ともにリセットを終えた大谷は、また新たなスタート地点へと向かった。