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「大谷くんとの対戦は楽しみ」ダルビッシュ有37歳が明かす“打倒ドジャース”の思い「感謝しながらしっかり調整して投げたい」
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byPenta Press/JIJI PRESS
posted2024/03/20 11:01
韓国に到着し、調整を行うダルビッシュ有。MLBで4度目となる開幕投手の大役を務める37歳は何を思う
「ドジャース打線全体と対戦するのが先なので、もちろん楽しみにはしていますけど、これからしっかり、ベッツや他のいい選手も含めて、大谷くんもそうですけど、勉強して試合に臨みたいと思います」
第1戦、韓国開催での先発は「すごく特別なこと」
詳細は明かさないものの、映像やデータの分析力、配球を含む戦略のプランニングに関しては専門家並みの能力を持つダルビッシュだけに、今後は細かいシミュレーションを重ね、ドジャース打線、そして大谷対策を完璧に終えてシーズンを迎えるに違いない。
そのドジャースを相手に、3月20日、韓国・ソウルで初開催される公式戦の開幕戦に先発する。2年ぶり4回目となる開幕投手は、日本人としては田中将大(ヤンキース=現楽天)に並ぶ最多タイ。チーム最年長の37歳となったダルビッシュは、マイク・シルト新監督からの大役指名を「意気」に感じて受けとめた。過去、ドジャース相手には通算12試合に先発し、4勝5敗と負け越しているものの、防御率は2.38、WHIP(1イニングあたりの四球+安打)は0.846と、安定感抜群の投球を見せてきただけに、気負う素振りもない。昨年終盤に痛めた右肘も完治し、体調面での不安もない。
「第1戦を任されるというのは、特に韓国開催というところですごく特別なことだと思うので、感謝しながらしっかり調整して投げたいと思います」
あと「4」に迫った日米通算200勝、あと「71」のメジャー通算2000奪三振など記録ラッシュも待ち受ける、ダルビッシュの2024年。
「なるべくケガをしないで1年間投げたいというのはあります」
ドジャースや大谷との対決を「楽しみ」と表現し、シーズンの目標は「健康」とシンプルな言葉を並べるベテラン右腕には、実績に裏付けされた、確かな風格が漂っていた。