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ダルビッシュは韓国で…実は大人気! 韓国人ファンへの“神対応”が話題に、日本人が知らない本当の“侍ジャパンの評判”「オオタニは目標達成シートも有名」
posted2023/03/10 11:05
text by
崔碩栄Che Sukyoung
photograph by
Nanae Suzuki
過去、WBCで日本と幾度も激闘を演じてきた韓国代表。一体、韓国はWBC、そして侍ジャパンをどう見ているのか? ソウルに滞在中の筆者が生の声を綴る――。
じゃんけんだとしても日本には負けてはいけない
韓国には「遊びのじゃんけんだとしても日本には負けてはいけない」という言葉がある。スポーツであれ、遊びであれ「日韓戦」においては負けられないという気持ちを表す言葉だ。日本でもよく知られていることだが、日韓戦となると韓国の選手たちは「命がけ」で、応援する国民もそれに負けないくらい熱く盛り上がる。
ところが、5回目を迎える今年のWBCに対する韓国内の熱量は以前のそれとは異なっている。興行成績という物差しで測ってみても、韓国が日本と3回も戦った2006年の第1回大会、韓国と日本が決勝で激突した2009年の第2回大会は正に「大当たり」だった。サッカーW杯を彷彿させる熱気で、例えば2006年の日本との準決勝では、地上波3社が同時中継を行い、3社の視聴率合計は43%を記録した。だが、その時に比べると、国内での盛り上がりは感じられない。何故、今年のWBCについては盛り上がりに欠けているのだろうか。
高校時代の“警察沙汰”発覚で不出場となった“現役最高投手”
まず、第3回、第4回大会において韓国チームが予選で脱落したことが大きい。野球は韓国で最も人気のあるスポーツとはいえ、やはり自国チームが早々と脱落した大会への関心は低くなる。次に、韓国を代表するスター選手の不在だ。
2019年MLBで防御率1位を記録した投手・柳賢振(リュ・ヒョンジン:トロント・ブルージェイズ)は負傷から回復中という理由で不参加、ワールドシリーズ出場経験もある内野手・崔志萬(チェ・ジマン:ピッツバーグ・パイレーツ)は負傷を懸念するチームの反対で代表チームに合流できなかった。