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「野村(克也)さん、矛盾があると思ったね」岡田彰布66歳が明かす“確執説”の真相「二軍なら…でも、それぞれ考えが違うのは当然やと」

posted2024/03/14 11:02

 
「野村(克也)さん、矛盾があると思ったね」岡田彰布66歳が明かす“確執説”の真相「二軍なら…でも、それぞれ考えが違うのは当然やと」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

楽天時代の野村克也監督と阪神・岡田彰布監督

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岡田彰布

岡田彰布Akinobu Okada

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Sankei Shimbun

 2023年、阪神タイガースに38年ぶりの日本一をもたらした岡田彰布監督(66歳)。阪神、オリックス時代に育まれた野球観と豊富な人生経験は、どう指導者として生かされているのか。書籍『普通にやるだけやんか』(Gakken)より知られざる青春時代と、“確執説”がささやかれた野村克也氏との関係性について、一部転載でご紹介します。(全3回の第3回/第1回第2回へ)
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ブランコに乗って作戦考えた

 どうやったら勝てるやろとか、野球いうのはどういうゲームなんや、といろいろ頭を使って考えるのが好きやった。今でもナンプレいうんかな、数字のパズルとかは大好きよ。

 野球は、相手より1点でも多く取ったら勝てる。どうしたら点を取れるか。おれは小学生のときから、家の近くの公園で考えてた。ブランコに乗って、野球の作戦をずっと考えた。

 だから、前に「この作戦はどこで考えたんですか?」と聞かれたとき、「ブランコの上」って答えたんよ。

 前回、阪神の監督を辞めたあと、2009年はいろんなところで講演を頼まれた。大企業の偉いさんが集まる場もあったし、小学生の野球教室もある。ユニホーム着ているときにはする気がなかったけど、断れないことも多いしな。

 ある8月の京都で、小、中学生に話をする機会があった。おれの子ども時代のことを話してほしいと言われたので、こんなことを話した。

 本格的に野球を始めたのは、小学5年生のとき。子どものときから阪神ファンやったけど、そのころは阪神には子どものチームがなかった。実家が大阪の玉造で、近くには南海ホークスがあった。

 南海にはリトルホークスという少年野球のチームがあって、そこに入った。それで小5のときに大阪球場の左中間にホームランを打ったいうのが、まあ最初に野球の面白さを知ったときやったね。

心技体というけど、おれは違う

 原点というか、もっと最初は、1人でカベにボールをぶつけて、そんなとこから始まるんやけど、野球は団体競技やということやね。9人だけやなくて、うまい人、下手な人、野球は助け合いのできる競技やというのが、一番の面白さなんよ。

 例えばキャッチボール1つにしても、ワンバウンド投げても、相手がちゃんと捕ってくれれば、カバーできる。ミスを助けられるいうこと。

【次ページ】 打者の理想的な構えは“立ちション”言われたなあ

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