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「おや? 三笘の様子がいつもと違う…」ブライトン三笘薫26歳“体調不良”…現地記者にさらけ出した本音「疲れが取れているか分からない状態」 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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posted2023/10/21 17:30

「おや? 三笘の様子がいつもと違う…」ブライトン三笘薫26歳“体調不良”…現地記者にさらけ出した本音「疲れが取れているか分からない状態」<Number Web> photograph by AFLO

試合直後の三笘薫(写真は9月のニューカッスル戦で)

「そうですね、体が動き始めてから、仕掛けていった感じですね。(記者:スペースが見えてきたから仕掛け始めたのか。それとも、三笘選手の体が動き始めたからか?) ちょっと自分の体が動き出したって感じですね」

 ラスト10分になってから、ようやく体が動き始めた──。「体が動き始めた」というフレーズを聞き、「なるほど、そういうことだったのか」と思った。三笘は不慣れな連戦に苦しみ、疲労困憊の状態なのだ。

三笘が“座り込んでしまった”

 実際、試合終了直後も、三笘の様子はいつもと違った。終了のホイッスルが鳴ると、三笘はその場に座り込んでしまったのだ。

 インテンシティの高いプレーを得意とするリバプールを相手に、90分を戦い抜いた影響も少なからずあったのだろう。だがむしろ、連戦の影響の方がはるかに大きかったように見えた。

 試合日程を確認すると、三笘はシーズン開幕からほぼ出ずっぱりである。プレミアリーグ8節まで7試合で先発。唯一のベンチスタートになったボーンマス戦も、チームが劣勢にまわったことから、後半開始時から急遽ピッチに立った。

 さらに、リーグ杯チェルシー戦(アウェイ)でも先発。欧州リーグでも2試合連続でスタメン出場している。特に9月からは過密日程に入り、ミッドウィーク1試合、週末1試合のハードスケジュールを繰り返している。

 開幕前、三笘は「今シーズンは、試合ごとにチームがローテーションをしていくと思っています。自分としては良いパフォーマンスを見せることが大事ですが、(先発とベンチを繰り返して)バトンを渡しながらやっていくことになりそうです」と予想していた。だが蓋を開けてみると、ロベルト・デゼルビ監督の期待は極めて大きく、三笘は不動のエースとしてピッチに立ち続けている。

 8月12日の開幕から振り返ると、この約2カ月間で合計11試合に出場。この間、日本代表の9月シリーズ・ドイツ戦にも出場した。つまり、2カ月で12試合をこなしたことになる。しかも、開幕前の夏のプレシーズンツアーでは、三笘が「とても暑かった」と漏らした米国で3試合を消化。疲れがこのタイミングでドッと出てきたとしても不思議ではない。

「疲れが取れているのかわからない状態」

 しかも、過密日程は移動を伴う。

 リバプール戦の3日前には、フランス南部マルセイユで試合をこなした。欧州リーグ・マルセイユ戦の前日にフランスへ飛び、翌日の午後6時45分キックオフでプレー。そしてとんぼ返りでブライトンに戻り、中2日の日曜日・午後2時キックオフでリバプール戦を迎えた。

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