欧州カップ戦に初めて参戦している三笘としても、ヨーロッパ大陸を移動しながらの連戦は当然、初めての経験だ。三笘が「（気をつけているのは）休養と食事だけですけど。それもほんとに、疲れが取れてるかわからないぐらいの状態。難しいですね」と漏らしたように、欧州エリートクラブが直面する過酷なハードスケジュールに、まだ体が順応していないようだ。

　同時に、「欧州チャンピオンズリーグに出場したい」と常々語っている三笘としては、週2試合の過密日程の壁はいずれ克服する必要がある。試合を重ねながら、適応していくしかないだろう。

「デゼルビはグアルディオラの“後継者”」

　それゆえ、三笘が「体調不良」を理由に、10月の日本代表戦を辞退したのは英断だったと思う。長い目で見ても、この時期に十分な休養を取ることができれば、怪我の防止にもつながるはずだ。ブライトン、そして1月にアジア杯を控える日本代表としても、この判断は理にかなっているように思った。

　そのブライトンは、10月21日に昨シーズンの覇者マンチェスター・シティーと敵地で対戦する。

　ジョゼップ・グアルディオラ監督は、ロベルト・デゼルビ監督率いるブライトンを高く評価する一人。英BBC放送も、グアルディオラ監督とデゼルビ監督の直接対決を前にコラムを掲載し、「デゼルビはグアルディオラと同様に、サッカーを次のレベルへと引き上げる智将。グアルディオラ監督がシティを去ることになれば、その後継者として、デゼルビはすでに注目されている」と伝えた。

　そして、グアルディオラもブライトンを称賛している。

　昨シーズンの直接対決時、グアルディオラは「カイセドやグロス、マクアリステルが短くパスをつなぐ。そして、三笘もいる。彼らは規格外のチームだ。本当に、本当に素晴らしい。見ていて本当に楽しい」と語り、ブライトン、そして三笘を褒めていた。

　真偽の程は分からないが、夏の移籍市場でマンチェスター・シティが三笘に興味を示していたとの報道もあり、グアルディオラ、デゼルビ、三笘の関係性に注目しても興味深い試合になりそうだ。