チーム選択を左右する「先発希望」と「200勝」

　10月13日、ツインズのシーズン総括でデレック・ファルビー編成本部長を取材した米メディア「The Athletic」はこう伝えた。

「球団はマエダにクオリファイングオファー（予想額は2050万ドル＝約30億7500万円）は提示しない見込みだが、数年の短期で再契約することに興味を示す可能性がある」

　先に「寂しい気持ちもある」とツインズへの愛着を語った前田だったが、残留の可能性を指摘する声があるのも事実だ。前田は言った。

「アメリカでやり残したこともたくさんありますし、まだまだメジャーリーグでやらないといけないこともある」

マウンド上でお辞儀をする前田。まずは今後、どのチームと契約するのか注目だ　©Getty Images

　その上でこだわりは2つ。

「『先発ピッチャー』としてやりたいっていう思いは強いですね。来年36歳になるシーズンなんで、ここからあと10年も20年もできるわけではない。肘は新しくなったので、あと5年以上は投げられると思うので頑張りたいと思いますし『200勝』という目標もある。達成に向けて、どこでプレーするかしっかり考えて決断したいなと思います」

　夢を抱く者、目指すべき場所を明確にする者には大きな力が与えられる。大志を抱く35歳の未来を楽しみに待ちたい。