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3戦連続MVP久保建英が「ユニ引っ張られても突破」気になる右足テーピングとシルバ引退の影響…“タケの配信に映らない表情”を撮った
posted2023/08/30 20:00
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
ラ・リーガ第3節、久保建英所属のレアル・ソシエダは、昇格組ラスパルマスと対戦。ソシエダにとって今季初のアウェーゲームとなった。久保が3戦連続で先発したこの試合の撮影のため、敵地のカナリア諸島グランカナリア島へ向かった。
久保の右足に大きく貼られたテーピング
金曜日開催となった8月25日、ラスパルマスのホームカラーである黄色と青に染められたスタジアムのピッチ上には、アップに臨むソシエダメンバーの姿があった。
気になったのは、怪我から復帰のミケル・メリノが先発組に加わっていること。そして、このスタジアムはやや珍しい形状で、選手がロッカールームへ戻る際にピッチ脇にある階段を通るのだが——その際、久保の右腿に大きく貼られたテーピングが覗き見えたことだった。
昨シーズン中盤以降、目立つようになった久保のテーピング。今シーズンに入ってその妨げから解放されたと思われていたが……。
また、昨シーズン好調だった陣容をベースにチームを作り上げてきたイマノル監督にとっても誤算があった。開幕直前、チームの要であるダビド・シルバの負傷による引退が、チームマネージメントの歯車を大きく狂わせている。今季は2試合連続で先制したものの、後半に入り同点に追いつかれ、ホームで勝ち点を失っている。しかも開幕から2節続けてのホーム開催、相手は格下とも言えるチームだった。
スタートダッシュをかけるには絶好の日程だったにも関わらず——。
このラスパルマス戦は、なんとしてでも巻き返しを図りたい試合となった。
対戦相手の選手、監督にはバルサゆかりの選手がいた
カナリアとスペイン本土には1時間の時差があるため、キックオフは現地時間18時半。キャプテンマークを巻いたメリノを先頭に両チームが入場してくる。
ラスパルマスのメンバーには、サンドロ、ムニールといったバルサ出身選手の姿があったが、監督ガルシア・ピミエンタが元バルサB監督ということも大いに関与している。
スペインでのキャリアのルーツをバルサに持つ久保も、ピミエンタとは面識があり、ハーフタイムや試合後にも言葉をかわす姿があった。
試合は序盤から、ソシエダが激しくプレスを掛けに出た。久保も相対するSBカルドナへ強く当たりに出ている。直近の2節と比べて選手の出足も早く連動し、相手をギュッと押し込めるような守備を見せた。
ただ、激しく打って出たのは相手も同じで、ソシエダの攻撃を積極的に分断した。