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“久保建英の師匠”シルバ37歳引退「カメラマンの自分は持っていた」スペイン黄金期の魔法から“失意のクボに声掛け”…決定的瞬間の数々 

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中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2023/08/12 17:01

“久保建英の師匠”シルバ37歳引退「カメラマンの自分は持っていた」スペイン黄金期の魔法から“失意のクボに声掛け”…決定的瞬間の数々<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

レアル・ソシエダ、スペイン代表時代のダビド・シルバ。稀代の名手を撮り続けて気づいたこととは

 ソシエダの勝利で終わったピッチの上で、肩を落とす久保の元へシルバが近寄り、何か語りかけるようなシーンだった。いつかシルバに直接、なにを語ったのか聞けるような機会があれば良いのだが――。

 そして22-23シーズン、久保がソシエダへと移籍し、2人が同チームに所属することとなった。

 ここからは目撃者として2人の活躍を追いかけた人も多いのではないだろうか。

 久保にとって飛躍のシーズンだったが、シルバの存在があったからこそだろう。久保自身がピッチ上ではシルバからのアドバイスがあったことも明かしている。

 開幕からしばらくは、試合前のアップでも2人がコンビを組むシーンが度々見られていた。2人の小気味良いパス交換で相手陣内へ攻め込むシーンには、撮影しながらもテンションが上がった。そして、シルバのスルーパスに久保が抜け出し、ゴールを決めたシーン、その逆に久保のパスをシルバが合わせたシーンも記憶に新しい。

シルバはいないが、久保とソシエダの新シーズンが始まる

 残念なのは、プレシーズンでの負傷、引退のため、選手としてサポーターに最後の挨拶をできなかった点だ。

 ホームスタジアムを包む万雷の拍手、スタンディングオベーションの中、21番を背に纏い、試合中ながら両チーム選手が足を止めて名残惜しむような、そんなお別れが相応しい選手だったのにも関わらず。

 シルバはいなくなってしまったが、それでもまた新たなシーズンは始まる。

 シルバの無念と共に久保にとっても、ソシエダにとってもチャレンジのシーズンだ。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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