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「妻がオオタニの写真を…ツラい」敵軍の監督・オールスター選手が明かす“家族が大谷翔平ファン”の現実…ジーターも衝撃「スポーツ界で最高」
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2023/07/13 11:01
オールスターで話題を独占したのは、やはりエンゼルスの大谷翔平だった
フリーマンはまた、こんな話もしていた。
「野球ファンの1人として、彼がやっていることを目の当たりにして本当に驚いている。打者としてやっていくのに何が必要なのか、僕はわかっている。どれだけ練習を重ね、準備をし、毎日どのように気持ちを持っていくか。そしてこの男は、5日おきに登板もする。自分には理解できない。それをどうやって評価して金額を決めるのかさえ、想像もつかない。みんなそのうち、知ることになるけれどね」
ジーターが語った「大谷トレード論」
オールスターの会場のあちらこちらで聞こえてきたのは、大谷の今後に注目する声の数々だった。FAになったときの金額はどうなるのか。その前に8月1日のトレード期限で大谷のトレードは果たしてあるのか。その可能性は低いという見方が優勢だが、米国では大谷を放出すべきという声が高まっている。
オールスターの会場では、元ヤンキースのデレク・ジーター氏とアレックス・ロドリゲス氏、元レッドソックスのデービッド・オルティス氏というレジェンド3人が、米FOXスポーツの番組で議論を戦わせていた。オルティス氏は「エンゼルスはFAとなったオオタニと再契約を結ぶことは無理だろう。それなら今放出し、代わりに有望な選手を獲得して再建すべき」と主張し、ロドリゲス氏は「エンゼルスはまずオオタニをトレードし、次にトラウトをトレードし、有望株選手を5~6人集め、そして経営陣に優秀な人材を連れてくる。そうすれば5年で優勝できる」と意見していたが、昨年2月までマーリンズのCEOを務めていたジーター氏のコメントが興味深かった。
「正直、どうやってオオタニをトレードすればいいのかわからない。彼をトレードすべきというロジックは理解できる。しかしそれを実行するのは難しい。彼はスポーツ界で最高の才能の持ち主だ。かなり長い期間で見ても、スポーツシーンであれほどのオールラウンドの才能はいない。もしオオタニをトレードに出すとしたら、マイク・トラウトはどうなる? 代わりに誰を獲得すれば納得できる? 彼ほどの選手をトレードに出すとしたら、失敗は許されない。球団オーナーの立場から言えば、オオタニをトレードで放出した人物というレッテルを貼られたくもない」
もはやトレードすることも難しいレベルの選手だと大物ジーター氏からも評される大谷。スター選手の祭典の場で、その存在感は際立っていた。
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