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大谷翔平は「正真正銘のユニコーンだ」…盟友サンドバルも呆れた“非常識すぎる成績”「防御率が2点台で、本塁打が30本、本当に馬鹿げている」
text by
AKI猪瀬Aki Inose
photograph byNanae Suzuki
posted2023/05/07 17:02
大谷翔平と特に仲のいいチームメイトとして知られる左腕パトリック・サンドバル。WBC準決勝では直接対決も実現した
サンドバルは呆れたように「正真正銘のユニコーンだ」
8月31日、本拠地でのヤンキース戦。この日も試合の主役は、ジャッジではなく、大谷だった。0対2でむかえた6回裏1アウト、ランナー一、二塁。マウンドには現役最強右腕の一人、ゲリット・コール。160キロに迫る3球目のストレートを強振した打球は、センターを守るジャッジの頭上を大きく越えて行く第30号逆転3ランとなった。打たれたコールは試合後、「今日の試合の中で最悪のストレートを最高の打者に投げてしまった」とコメント。
シーズン終了後、大谷本人が2022年に最も印象に残っていると語ったコールからの本塁打は、記録としても歴史的な1本となった。シーズン30本塁打/二桁勝利はMLB史上初の快挙。2年連続30本塁打は日本人選手史上初である。大谷は試合後、「数々の記録を聞いて、光栄であり、幸せです。しかし、記録を目指してプレーをしているわけではありません。自分は健康体を維持して、いい形で残りのシーズンを過ごすことしか考えていません」と話した。
この日、先発したエンゼルスのパトリック・サンドバルは、「防御率が2点台で、本塁打が30本、本当に馬鹿げている。大谷は正真正銘のユニコーンだ。非常識なくらい、信じられない選手だ」と呆れたようにコメントした。
MVPを獲得した2021年の8月は、月間打率2割0分2厘、5本塁打と、大きく成績を落としてしまった大谷だったが、2022年の8月は、月間打率3割1分7厘、8本塁打を記録。投手大谷は、前年8月に月間3勝0敗を記録しているが、月間2勝2敗だった今季の8月の方が、投球内容は充実していた。体力的な疲労がピークをむかえると言われる暑い8月を最高のパフォーマンスで乗り切った大谷。このあたりから、前人未到の規定打席、規定投球回数のダブルクリアも現実味を帯びてきていた。
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