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大谷翔平は「正真正銘のユニコーンだ」…盟友サンドバルも呆れた“非常識すぎる成績”「防御率が2点台で、本塁打が30本、本当に馬鹿げている」

posted2023/05/07 17:02

 
大谷翔平は「正真正銘のユニコーンだ」…盟友サンドバルも呆れた“非常識すぎる成績”「防御率が2点台で、本塁打が30本、本当に馬鹿げている」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大谷翔平と特に仲のいいチームメイトとして知られる左腕パトリック・サンドバル。WBC準決勝では直接対決も実現した

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AKI猪瀬

AKI猪瀬Aki Inose

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Nanae Suzuki

3月のWBCでMVPを獲得し、今季も投打にわたって驚異的な活躍を続ける大谷翔平。2022年に達成したベーブ・ルース以来104年ぶりとなる「二桁勝利&二桁本塁打」の偉業は、アメリカでどのように受け止められたのか。MLBジャーナリストのAKI猪瀬氏の著書『大谷翔平とベーブ・ルース 2人の偉業とメジャーの変遷』(角川新書)より、一部を抜粋して紹介します。(全2回の2回目/前編へ)

シーズン途中に実戦投入された新球ツーシーム

 8月15日、本拠地でのマリナーズ戦。実は7月6日のマーリンズ戦で、新球ツーシームが密かに実戦投入されていた。7月6日はわずか1球だったツーシームを、この日は6球投じた。このときのツーシームの精度は発展途上だったが、その後、このツーシームが大谷の新たな武器へと変貌を遂げて行くことになる。この日の試合では、ストレートとスライダーが中心の投球で6回2失点、8奪三振で勝ち負けつかず。この時期の大谷は、先発を消化すると一時的に規定投球回数をクリアして、次回登板までに規定投球回数を下回るという状態を繰り返していた。

 8月17日、本拠地でのマリナーズ戦。2番指名打者で出場した大谷は、第1打席でライト前ヒット、第2打席は見逃し三振、第3打席は打点付きのセンター前ヒット、第4打席は自身初となる2試合連続の三塁打、そして、第5打席に第27号となる2ラン本塁打を放った。この日は、2019年6月13日のレイズ戦で日本人初となるサイクル安打を記録して以来となる、1試合4安打を記録した。

 8月21日、敵地でのデトロイト・タイガース戦。1回裏、先頭のルーキー、ライリー・グリーンに初球先頭打者本塁打を被弾してしまう。推定飛距離137メートルは、投手大谷が打たれた被本塁打の中で、史上最長の本塁打となった。その後も調子が上がらない大谷は、4回3失点、2奪三振で降板。打者としても試合から退いた大谷は、試合開始直前から体調に異変を感じており、チーム広報が降板の理由を「ウイルス性胃腸炎」と発表した。

 翌日、デトロイトからタンパに移動して行なわれたレイズ戦で大谷はスタメンを外れ、代打で途中出場した。

 23日のレイズ戦、3番指名打者でスタメン復帰を果たした大谷は、1安打を記録して、ウイルス性胃腸炎からの順調な回復ぶりをアピールした。

【次ページ】 トラウト「翔平がすごいことをやっても、もう何も…」

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