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巨人でも大勢はガチだった…WBCを経てバージョンアップ! 大谷翔平に質問したこととは?「大谷さんのアドバイスで自信を持っていけました」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2023/04/09 06:20
4月2日の中日戦で開幕3戦目にして今季初登板、初セーブをあげた巨人のクローザー・大勢
3月12日のオーストラリア戦後の取材。この試合では大谷からのアドバイスをまだ実戦で試すことができなかった、と残念そうに語りながら、内容についてはこんな話をしていたのだ。
「(マウンドでの)立ち位置ですね」
普段、大勢はマウンドでプレートの三塁側を踏んで立つ。三塁側を踏むこと自体は、この中日戦でも変わりはなかったように見えた。ただ、その立ち方に微妙な変化をつけて、左打者から見えるボールの角度を変えているのか。それとも打者に対する向き合い方を変えているのか……。
大谷のアドバイスで「自信を持っていけました」
1つだけ言えることは、どうしても苦手意識のあった左打者に対して、このアドバイスでとりあえずは結果が出たということ。そして何より大谷のアドバイスはメンタル面でのアドバンテージをくれたということだ。
「大谷さんのアドバイスで(左打者に対して)自信を持っていけました」
そこが一番、大きかったのかもしれない。
9回の最後の守備。場内の明かりが消灯され、登場曲の「劇場版鬼滅の刃 無限列車編」の劇伴奏「炎の呼吸 壱ノ型 不知火」が流れた瞬間に、スタンドから歓声が湧き上がる。そして外野の大型ビジョンに「THE CLOSER」の文字とともに大勢の姿が映し出されると、ラスボス感が半端なく東京ドームを包んだ。
「WBCではアウェーのすごい歓声で隣の人の喋っているのも聞こえない中でやってきたので、(シーズン初登板の)緊張というのはなかった。それよりやっぱりWBCから帰ってきてというところで、しっかりやらないといけないなという気持ちはありました」
WBCを経て大谷のアドバイスを糧に、大勢はクローザーとして1つ階段を登った。進化した2年目のシーズンが、いま始まった。
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