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巨人でも大勢はガチだった…WBCを経てバージョンアップ! 大谷翔平に質問したこととは?「大谷さんのアドバイスで自信を持っていけました」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2023/04/09 06:20
4月2日の中日戦で開幕3戦目にして今季初登板、初セーブをあげた巨人のクローザー・大勢
昨年の右打者への四球はわずかに3つだったが、左には10個の四球を与えている。また被本塁打数は右の1本に対して左に6本、二塁打も右打者には1本しか打たれていないのに左バッターには3本打たれた。
一発で失点につながる本塁打はもちろん、左バッターに許してきた四球と長打の数を何とかしなければならない。それが今年の大勢の絶対的な課題だったのだ。
大勢から大谷に質問したこと
その進化を求めて頼ったのが、WBCでチームメイトとなったロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手だった。
「強いボールを投げるね」
大谷が代表チームに合流した直後の3月3日。中日との強化試合でマウンドに上がった大勢のピッチングを見て大谷から、こう声をかけてもらったことがあった。
その後も機会があれば大谷の練習や体作り、登板に向かってこなしていくルーティンなどを観察して、食事会などでもその言葉に全神経を集中して耳を傾けた。
そして1つ、大勢から質問したことがある。
「自分は左バッターが得意じゃないというか打たれる傾向があるんですけど、どうしたらいいですかね?」
中日戦後の取材で大谷からもらった答えは技術的な方法と考え方の両面だったと本人は明かしているが、具体的なアドバイス内容については「言えません」と口をつぐんだ。
ただ、ヒントになる話はWBCの大会中に少しだけ話したことがあった。