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ダルビッシュに質問攻め&大谷との会話も観察「ディズニーランドにいる感覚」“復活”ロッテ種市篤暉(24歳)が侍ジャパンで学んだこと
posted2023/04/01 06:00
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph by
Chiba Lotte Marines
夢の世界だった。
3月6日、7日の侍ジャパン強化試合(京セラドーム)で予備登録メンバー入りしていた千葉ロッテマリーンズの種市篤暉投手(24歳)は、チームに合流した時の心境をこのように振り返った。
「あくまで例えですけど、自分にとってはディズニーランドにいるような感覚でした。ワクワク感が半端ではなかった」
最初から決めていた。「色々な人に色々なことを聞いて学ぼう。吸収しよう」。一番最初に聞くと決めていたのは憧れのダルビッシュ有投手。
「緊張しましたけど、ここで引いたら終わりだと思っていた」
全体練習が終わりグラウンドを引き上げ、ロッカーで着替えたダルビッシュの手が空いているタイミングを見計らい、ここぞとばかりに勇気を振り絞って話しかけた。
「準備の仕方、トレーニングのこと、コンディションのこと、投球のこと。変化球のこと、食事。聞きたいことは山ほどあった」
まるで新聞記者のように徹底取材
限られた時間の中で種市は次から次へと質問を投げかけ、まるで新聞記者のようにノートに聞いたことを殴り書きした。千載一遇のチャンスを逃すまいと必死だった。
聞けなかった分は見て学んだ。エクササイズだけでも30種類ほどのメニューをこなしていることがわかった。「あんなレベルの人でもこんなに準備を重ねている。オレはなにをしているのだろうと思った」と種市は振り返る。
ウェイトルームでは自分自身が登板を翌日に控えていたため肩のトレーニングを少し行っただけで終わったが、それでもあえてその場に居続けた。ここにいれば、超一流投手陣が次々と入ってきて、身体を鍛える。彼らのウェイト法が見たかったのだ。