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昨夏の甲子園から10kg増量! DeNAドラ1捕手・松尾汐恩に聞いた“初キャンプの感想”「高校時代に比べると…」「捕手としてのタイプは…」
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2023/03/06 11:00
谷繁元信以来となるベイスターズのドラフト1位捕手となった松尾汐恩。本人に初キャンプで感じたことを聞くと…
「いろんな人たちの支えがあって自分たちはプレーや練習ができているんだなということです。スタッフの方々が動いてくれている姿を見て、本当にすごいなって」
学生時代ももちろん多くの人の支えがあったが、プロの球団ともなれば現場の人間ばかりではなく、運営に携わる球団スタッフも含め多くの人たちが目標に向かって動いている。これが社会であり、その主役は選手たちだ。厳しい世界ではあるが、松尾としては野球が仕事になったことを強く感じた瞬間でもあった。
胸に秘める大事な言葉は『他喜力』
「自分は好きで野球をやって来たので、こうやってずっと野球に取り組める環境はとてもありがたいと思うんです」
胸に秘める大事な言葉は『他喜力』――。
つまり他人を喜ばせる力。その想いや行動がなければ、自らの成功はままならない。
「高校のときから自分よりも人を喜ばすために野球をやってきました。野球をひとつの生きがいと思っていますし、野球がなかったら今の自分はどうなっていたのか想像ができないんです。だから多くの方々の協力のもと野球をつづけられて良かったなと思っていますし、これからも見てくれる方々に喜んでもらえるようなプレーをしていきたいと思います」
誰かのために努力し、奮闘できる人間は強い。
見ていただけること自体ありがたいこと
そしてドラ1の選手として常に注目されるわけだが、プレッシャーは感じているのかと問えば、松尾はかぶりを振るのだ。
「プレッシャーよりも、そう見ていただけること自体ありがたいことですし、それをより感じながらやっていきたいと思います」
年齢不相応の器を感じる利発な受け答え。スタートしたばかりのプロ野球人生、高卒捕手ゆえこの先に艱難辛苦が待ち受けていることは想像に難くないが、自身の夢である“新しいキャッチャー像”を具現すべく、これからもチャレンジしつづけていく松尾に期待せずにはいられない。
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