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猛牛のささやきBACK NUMBER
オリックス森友哉「スゴい意識やな」と驚いた山本由伸のブルペン投球、その理由は? “WBC辞退”の真相や宮城&宇田川への期待も語る
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph bySankei Shimbun
posted2023/03/02 11:03
紅白戦で山本由伸らWBC組のボールを受けた森友哉(27歳)。新シーズンに向けて、リードのイメージを膨らませている
昨年、史上初めて2年連続で最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振の投手四冠と、沢村賞、パ・リーグMVPを獲得した日本球界のエースに対し、森は昨年まで打者としてどのような攻略法を描いていたのか。
「攻略する、というか……やっぱり奪三振率がすごく高い投手だから、三振したくないので、もうタイミングが合ってストライクやと思ったら、全部振るというか。基本的にもう全部打ちにいってましたね。絞らないです。由伸の時だけですね、そうやっていたのは。打ってないから(苦笑)。とにかく前に飛ばしたら何かあると思って、やっていました」
2月14日に行われた紅白戦では山本が今年初めて実戦登板し、森もマスクを被った。
「今日はいろんな球を見たかったので、由伸には申し訳ないんですけど、いろんな球種を投げさせてしまった」
昨年まで対戦していた経験も生かした「自分なりの(リードの)イメージはありますね」と手応えを漂わせた。
宮城は「めちゃくちゃ嫌なピッチャー」
森は、WBC組の山本、宮城大弥、宇田川優希が2月17日に代表合宿に合流するまでに、実戦で受けたいと、中嶋聡監督にアピールしていた。
2月14日の紅白戦では、2イニング投げた山本と宮城に対しては、新加入の森と石川亮が1イニングずつマスクを被り、1イニングの登板だった宇田川とは森がバッテリーを組んだ。
左のエース・宮城に対しては、「(昨年まで)めちゃくちゃ嫌なピッチャーの1人でした」と苦笑する。
「打てるイメージがあまりわかなかった。宮城の場合、自分はまっすぐを待ってスライダーが打てないし、スライダーを待っててまっすぐも弾けない。他のピッチャーの場合は、まっすぐタイミングで変化球対応というのは、なんとなくはできるんですけど、宮城に対しては自分は無理でした。なんでなのか……。だからどちらかの球種に絞らないといけないんですけど、その2つの球種はいいので、まっすぐを待って、まっすぐが来たからといって弾けるわけでもない。そこが難しかったですね」
しかも厄介だったのが、時折織り交ぜられる緩いカーブだ。それは山本に対峙する際にも共通する難点だったという。
「あれはめちゃくちゃ邪魔なボールですね、バッターからすると。消したいボール。でも残像が全然残ってしまうんですよ」
逆にリードする立場になれば、「武器になると思います」とほくそ笑む。