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猛牛のささやきBACK NUMBER
オリックス森友哉「スゴい意識やな」と驚いた山本由伸のブルペン投球、その理由は? “WBC辞退”の真相や宮城&宇田川への期待も語る
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph bySankei Shimbun
posted2023/03/02 11:03
紅白戦で山本由伸らWBC組のボールを受けた森友哉(27歳)。新シーズンに向けて、リードのイメージを膨らませている
代表合宿でダルビッシュ有(パドレス)にかわいがられ、今や侍ジャパンで時の人となっている宇田川は、オリックスのキャンプイン当初は慣れないWBC球の扱いに戸惑い、調子が上がらず苦しんだが、少しずつ状態を上げ、2月14日の紅白戦で無安打無失点に抑えたことが、自信を取り戻すきっかけになった。
「(紅白戦前の)ブルペンでは、『あの、ストライク入るかわからないです』みたいな感じで言っていたんですけど、試合になったら、いい割り切りができたのか、しっかり投げられていましたし、ゾーン内でしっかり勝負できていたのでよかったですね。球自体も強かったです」
悩める宇田川は復調の手応えを得て、代表合宿に合流した。
WBC辞退の真相「悩んだんですけど…」
森も、3人とともにWBCで日の丸をつける可能性はおおいにあった。昨年11月に開催されたオーストラリアとの強化試合にも出場している。だが、その後オリックスへの移籍が決まった。新天地での1年目のシーズン。11月26日に行われた入団会見の際にWBCへの思いを聞かれ、複雑な心境を明かしていた。
「難しいですね……。めちゃくちゃ難しいです。もちろん日本代表としてプレーしたいというのもあります。ただ2月、3月の大事な時期で、どうなのかな?という。そこに行って、シーズンを100%で迎えられるのかという不安もありますし」
悩み抜いた末に、WBCを辞退することを、日本代表の栗山英樹監督に直接伝えた。
「どうしてもこの期間が一番大事なので、ということを伝えさせていただいたら、全然大丈夫、という感じでした。悩みましたね。悩んだんですけど、やっぱり自分は1年目で、3連覇がかかっているこのチームでのキャンプというのは、絶対にいないといけないというふうに思ったので。とにかくいいスタートを切れるように、と思いながらやっています」
苦渋の決断を経て、だからこそ、シーズン開幕にかける思いはひとしおだ。この決断を、必ず実らせる。
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