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“ケツメイシの息子”は国学院大へ、青学大「13分台は1人のみ」 箱根駅伝強豪校にはどんな新入生がやってくる?「スカウティングに成功したのは…」

posted2023/02/16 11:01

 
“ケツメイシの息子”は国学院大へ、青学大「13分台は1人のみ」 箱根駅伝強豪校にはどんな新入生がやってくる?「スカウティングに成功したのは…」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

昨年12月の都大路・全国高校駅伝の7区を4位で走った埼玉栄・吉田蔵之介。父はケツメイシのリーダー・大蔵、マラソンランナーでもある

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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 都大路や都道府県駅伝、インターハイなどで活躍した選手は、どの大学で箱根を、日本のトップを、さらにその先の世界を目指すことになるのだろうか。(全2回の第2回/前編は#1へ)

青学大は伸びしろを感じさせる選手が…

 青学大は、13分台がひとりのみだが、今後、伸びてくるだろうと気配を感じさせる選手を獲得している。熊井渓人(須磨学園・13分57秒45)は、インターハイ近畿予選1500mで3分47秒74をマークし、昨年12月京都記録会の5000mでPBを出したスピードランナー。

 7区12位の西澤マハロ(洛南・14分04秒47)は、伊那駅伝6区1位、京都府高校駅伝7区1位など、ロードに強いタイプ。距離で磨かれればより強みが出てくるタイプだ。1区14位の鳥井健太(清風・14分07秒90)は責任感が強く、声を出してチームを引っ張ることができる選手。浜川舜斗(仙台育英・14分09秒89)は都大路に出場は叶わなかった分、大学では箱根出走が目標だ。5区3位の笹川洸成(学法石川・14分11秒68)は、1500m(3分52秒81)がメインのスピードランナー。2区29位の中村海斗(世羅・14分12秒78)は、スピードとスタミナを兼ね備え、世界を常に意識している。花本史龍(大牟田・14分13秒80)は、U20日本陸上選手権1500mで3位になるなど、1500mが主戦場だ。平松享祐(中部大一・14分16秒58)は中学までバスケットボール部で高校から陸上を始めており、伸び代は十分にある。専大に進学予定の双子の兄・龍青とともに箱根駅伝出走を目標にしている。他にも村上直弥(九州学院・14分30秒72)らが入学予定だ。

 青学大は、近藤幸太郎、岸本大紀という2枚看板に加え、中村唯翔、中倉啓敦、目片将大、横田俊吾ら強く、計算できる主力が大量に卒業する。今季は彼らが軸となり、戦ってきたが、1年生は3大駅伝にひとりも出走できなかった。強い上級生とキャプテンがチームを引っ張るのが青学大のスタイルでもあるが、それにしても1、2年生で活躍したのは太田蒼生(2年)だけというのは、今後に不安を残す。新シーズンもルーキーたちが伸び悩み、一人も駅伝シーズンにプレイヤーとして絡んでこなければ箱根奪還は、遠い目標になる。無冠に終わった今シーズンの悔しさを晴らすには、エースと中間層の育成が必須になるだろう。

父はマラソンも走るケツメイシリーダー・大蔵

 22年大会は8位、今回は4位と安定した結果を残している国学大。箱根駅伝では、青木瑠郁、上原琉翔、高山豪起の1年生3名が出走し、大胆な走りで結果を残した。今回のスカウティングもポテンシャルが高く、駅伝に力を発揮しそうな選手が多い。

【次ページ】 スカウティング好調の早稲田

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熊井渓人
西澤マハロ
鳥井健太
浜川舜斗
笹川洸成
中村海斗
花本史龍
平松享祐
村上直弥
田中愛睦
野中恒亨
後村光星
森和翔
吉田蔵之介
武田寧登
辻原輝
山田雅貴
廣瀬弘汰
村田幸翼
猩々晴天
山崎一吹
工藤慎作
長屋匡起
小平敦之
田中純
久保田琉月
倉本晃羽
藤本駿世
薄根大河
高橋康之介
馬場大翔
濱中尊
南坂柚汰
杉浦柊人
高森そら
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