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メッシvsエムバペに「ホンダ立ちくらみ」、涙の三笘薫と田中碧が…マンガで見る“名珍W杯”「影山優佳さんと“ヒゲモジャDF”同学年なの!?」
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida,Kaoru Watanabe/JMPA
posted2022/12/21 17:00
最初から最後までドラマチックすぎたカタールW杯。エモい名場面をイラストと写真で振り返る!
今大会、圧倒的なパフォーマンスを見せた三笘薫選手の涙、敗戦の現実を受け入れながら盟友の肩を持つ田中碧選手らの姿に、我が妻氏も「次よ、次」と言っていました。
吉田麻也選手の声掛けもあって、各メディアに出演している選手たちも“ベスト8への壁を破れなかった悔しさ”を口にしている印象を多く感じます。それだけ本気で新しい景色を見ようとしていた覚悟が伝わってきました。
FIFAが選出した「傑出した4チーム」として優勝したアルゼンチンと3位のクロアチアに加えて、モロッコと日本が選ばれたそうです。その名誉に喜びつつ、さらなる新たなステージを目指す戦いを、僕らも期待しながら応援したいと思います。
3)立ちくらむような激闘を制してアルゼンチン優勝!
最近は「マンガ超えだ!」「こんなストーリー書いたら編集者さんにボツにされる」なんてネタが流行っていますが、今回の決勝は「こんな筋書き思いついてもこっちが恥ずかしくて自ら消す」といった感じでしょうか(笑)。それほどまでに現実で描かれた120分プラスアルファはすさまじく、美しい戦いでした。
ABEMA解説の本田圭佑さんが座っているのに「ヤバいヤバいヤバい! ホンダの立ちくらみもヤバいて!」と言って実況の寺川俊平アナが心配してましたが、気持ちは分かります……。
そしてついに、メッシがW杯トロフィーを手に入れました。メッシの前にボールが転がってきたチーム3点目のゴールと落ち着き払ったPK成功に、天の上からマラドーナが見守り背中を押していたのでは――と神様の存在を信じたくなりましたよね。そして守備時にあれだけ必死に戻ってスプリントする姿を見るとは……。
そんなメッシを支えたのは長年の盟友と子供の頃からメッシを見てきた若き精鋭たち。普段は右サイドが主戦場ながら左サイドを切り裂いたディ・マリアお馴染みの「ハートポーズ」と号泣にはジーンと来ました。さらに優勝後に超楽しそうに太鼓をたたいていたアグエロも! ……アグエロ、引退してるからメンバーではないんですけどね(笑)。
PK献上モンティエルも“神様”が見ていた
ベストヤングプレーヤーに選ばれたエンソ・フェルナンデス、4ゴールのアルバレス、中盤を務めたデパウルら若きメンバーの頑張りの中で、こちらも神様が見ていたと感じたのはモンティエルです。
途中出場でピッチに送り込まれたものの、エムバペのシュートを防ぎに行った際にハンド判定でPK献上。もし負けていれば“戦犯扱い”されてもおかしくないところ、PK戦で4人目のキッカーとして成功させて、優勝へと導きました。彼もまた、この試合における主役だったのだと思います。
最後に触れておきたいのは守護神エミリアーノ・マルティネスです。