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『キープする本田』『試合、出ましょか?』ドイツ戦の“痛恨ミス”「素晴らしい切り返しに救われた」寺川アナが選ぶNo.1ホンダ解説は? 

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林遼平

林遼平Ryohei Hayashi

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photograph byNaoki Morita/AFLO

posted2022/12/16 11:03

『キープする本田』『試合、出ましょか?』ドイツ戦の“痛恨ミス”「素晴らしい切り返しに救われた」寺川アナが選ぶNo.1ホンダ解説は?<Number Web> photograph by Naoki Morita/AFLO

カタールW杯で多くの話題を提供した「ホンダ解説」。寺川アナとの軽快なやり取りが好評を得た

――素晴らしい試合になったドイツ戦に比べると、コスタリカ戦は実況者としても難しい試合になったと思います。

寺川アナ これは伝え方が難しいのですが、あの試合こそ本田さん目線が生きたのかなと思っています。日本にとっては焦れったい展開が続いた中で、本田さんは常にこの時、この場面でどうするのかというアイディアを話してくれました。システム論から相手の監督が何を考えているかを理解しながら試合を見ることができたので、私にとってはあの90分があっという間でした。

 もちろん、負けたことは悔しかったですが、それ以上にこれもまた1つの戦いなのだということを改めて教えてもらった気がします。試合の最後に私は「これがワールドカップだ」と言葉にしましたが、あれは用意したものではなく、本田さんと一緒に90分戦い抜いたからこそ生まれたものだと思っています。

――そして、スペイン戦。絶対に負けられない一戦に向けて本田さんとはどんな話をしていましたか?

寺川アナ ずっと「ブスケッツやな」と言っていましたね。彼を機能させなかったら日本にチャンスがあると。そもそも、本田さんは大会前からスペインには勝つ可能性があるとずっと話していましたから。(スペインの)ドイツ戦の硬さも見て、軌道修正をした方がいいのかなと少しは思ったようですが、やはり世代交代がうまくいっていないという見方だったので、こちらも“あるぞ”という雰囲気にさせてもらえました。

 ブスケッツをどう抑えるか、中盤のガビやペドリにどうマークについた方がいいのか、という話は横で聞いていて面白かったですね。ワンプレーを見て、スペインの前半の戦い方はこうだと示してくれるところも実況としては非常にありがたかった。臨機応変に並びを変えてくるスペインに、その都度どんな現象が起きているかを言葉として言い切ってくださるのでわかりやすかったです。

“三笘さん”に興奮する3人「もはやコント」

――スペイン戦では「三笘さん」の“1mmアシスト”もありました。

寺川アナ あのゴールの場面は改めてABEMAで見返してほしいです。こう言ってはなんですが全員が「家で観戦している状態」でした(笑)。

 まず槙野さんは「インプレー」と言い張り、本田さんが「なに、なに?」と困惑する。そこに私がルール説明をするという流れ。「ボールがすべて出ていなければ」という話をしているはずですが、その上で別の角度のスロー映像が届いたら本田さんが「出てたっぽいで、マキ」と言うと、槙野さんが「NO〜!!!」と叫んだりして。しかも、そこで本田さんは「(得点が)決まってない方がいいという考えもあるわけですよ」とまで言っていて……(笑)。さすがに槙野さんも「いや、これは決まっていた方がいいです」と言っていましたよね。主審がセンターサークルを指差した瞬間は、3人で「よっしゃー!!」と。もはやコントでした……。

――槙野さんによる「フェラン・トーレス情報」も面白かったです。

【次ページ】 空気を変えるダメ出し「これが司令塔か」

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