川崎F一筋の現代表・谷口彰悟31歳はいかに“世界”と向き合っているのか？「Jリーグで戦いながらルカクをイメージするんです」

　いかに“世界”を基準に戦い続けるのか。

　Jリーグを主戦場とする国内組である谷口彰悟にとって、日の丸を背負う上で避けられないテーマである。

中澤佑二への質問「Jと代表、どう切り替えました？」

　それは今年1月のことだった。

　W杯アジア最終予選を控えた自主トレ中に、谷口はNHKのスポーツ番組から密着取材を受けていた。その取材に訪れていたのが、番組専属の解説者である元日本代表の中澤佑二さんだ。国際Aマッチ110試合出場。Jリーグを舞台に研鑽を積み、海外の屈強なストライカーと渡り合ってきた歴代屈指の日本人センターバックである。そんな中澤さんに谷口が「国際舞台で試合をする際は、Jリーグとの感覚をどう切り替えていたのか」と、逆質問をする一幕があった。

2010年南アフリカW杯、オランダ戦でウェズレイ・スナイデルとマッチアップする中澤佑二　©JMPA

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　番組内での中澤さんは具体的なアドバイスはしていなかったように見えたが、その後、自身の経験談を番組の関係者を通して谷口に丁寧に伝えてくれた。中澤さんが意識していたのは、基準を世界にした上でのスイッチの切り替えだった。谷口が明かす。

「中澤さんが言うには『常に基準は世界だ』と。基準を世界に置いた上で、アジアならアジアのスイッチ、国内なら国内のスイッチでプレーするとのことでした。確かに、それはやらないといけないな、と自分自身も感じていました。もちろん、わかってはいても簡単ではないですし、それをやり続けてきたのはさすがだな、と思いましたね」

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