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岡崎慎司が考える“W杯vsドイツ・スペインの隙”とは「どっちも裏のスペースが怖いはず」「だから、自然とパスミスが多くなる」
posted2022/11/22 11:02
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph by
Takuya Sugiyama
ワールドカップ・カタール大会のグループステージで、日本はドイツ、スペインという世界的な強豪と戦う。あまり触れられてはいないが、コスタリカもかなりの難敵である。
14年のブラジルW杯では、イングランド、イタリア、ウルグアイという3つの優勝経験国と同居する“死の組”に入りながらも首位で決勝トーナメントに進出し、ベスト8に入る快挙を成し遂げている。今大会でも相手の長所を消し、対戦相手が嫌がるサッカーで粘り強く勝ち点を狙ってくるはずだ。
W杯に簡単な試合などない。ドイツやスペインを相手に主導権を握るのは難しいだろう。しかし、自分たちの流れは必ず来る。強敵を前に、どんな戦い方で挑むべきなのか。何に気をつけてプレーすべきなのか。
「リュディガーは速いけど、他の選手は…」
ドイツ、イングランド、スペインのトップリーグで戦い、日本代表として多くの経験を積んできた岡崎慎司なら、どのような狙いを持ってピッチに立つのだろうか。
「ドイツもスペインも、裏のスペースを狙われるのは怖いはずなんです。ドイツで言えばリュディガーは速いけど、他の選手はそこまでスピードがない。
組織として穴がないのがドイツの強さじゃないですか。だから、どうやって穴を作るか。そう考えると、ドイツが気持ちよくプレーしているように見える展開を意図的に作って、そのなかでいかに隙を作らせるか。わざと作らせた一瞬の隙を突くっていうのが、日本が、森保さんがやろうとしていることじゃないですかね。
油断とまでは言えないけど、ボールがポンポン回っていいリズムが出てくると誰だって勘違いする可能性がある。そんな展開が、ドイツの穴につながるんじゃないかなって」
プレスを外されたときにどうするのか、を考えないと
一見、パスが綺麗に繋がって、リズムよく攻めている。惜しいチャンスもある。だけどどうしても得点が奪えない。そういう状況が続くと、センターバックの1枚もポジションを上げて攻撃に加勢する局面が出てくる場合がある。
攻めても大丈夫だろう、という気持ちになっているからだ。そんな一瞬を待ち構えて、一気に裏返して、高速カウンターへ持ち込めるようだと面白い。