Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER

[メジャー1年目の自己採点]鈴木誠也「あいつらぶっ潰してやります(笑)」

posted2022/11/06 07:01

 
[メジャー1年目の自己採点]鈴木誠也「あいつらぶっ潰してやります(笑)」<Number Web> photograph by Hiharu Takagi

text by

前原淳

前原淳Jun Maehara

PROFILE

photograph by

Hiharu Takagi

勇躍飛び込んだメジャーの世界では、一定の成績を残しつつも日々戸惑いが増すばかりだった。スピードもパワーも段違いの投手たちへの対応。異なる野球観や食文化への順応。浮き沈みの激しいルーキーイヤーを終え、闘志たぎらせる28歳が胸の内を語った。

 メジャーリーグがポストシーズンに突入した10月、鈴木誠也は日本にいた。激動の1年を過ごしたとは思えないほどの穏やかな表情で、肌寒くなった東京の街に馴染んでいた。「野球が180度違う」と表現したシーズンからの解放感はあっても、安心感はない。笑顔の奥には、2年目に向けたビジョンが描かれている。

「久々に若いときのたぎっている感覚があります。日本にいた最後の2、3年はやる気はあるけど、やってやろうという感覚が正直なかった。メラメラしていないというか、漠然と1日が過ぎるというか……。こういう世界にいて高ぶってこないのが、すごく嫌でした。でも今は、プロ入りした3、4年目のときのような感覚でいます」

 カブス移籍1年目は111試合で打率.262、14本塁打、46打点、9盗塁、出塁率と長打率を足したOPSは.769という成績を残した。王貞治、落合博満に次ぐプロ野球史上3人目の6年連続打率3割&25本塁打を記録した日本時代と比べれば物足りない数字だろう。だが「妥当じゃないですか。むしろ、もうちょっと打てないと思っていました」と、あっけらかんと認める。照れ隠しではなく、本心だった。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 3468文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

関連記事

#鈴木誠也
#シカゴ・カブス
#ニューヨーク・ヤンキース
#アーロン・ジャッジ
#ジャンカルロ・スタントン

MLBの前後の記事

ページトップ