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大学野球PRESSBACK NUMBER
「ドラフト競合必至」明大2年・宗山塁が明かす“甲子園中止”の広陵時代…「寮が閉鎖されて」「どうして正式決定前に報道が…」
text by
元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph byNumber Web
posted2022/10/08 11:00
2年生ながら大学日本代表入りを果たした宗山塁(明治大)。2年後のドラフト候補に挙げられる宗山に、広陵高時代を語ってもらった
甲子園中止…「フライング報道」の波紋
その後、新型コロナ感染が拡大し、3月11日にセンバツの中止が決定した。出場権がなかったとはいえ、夏の大会への不安も募った。校内にある寮で生活する部員は全員、親元に帰された。宗山も自宅に戻り、自主練習を余儀なくされた。
「寮が閉鎖されて、練習もできなくなりました。まだ夏の大会が開催されると信じて、選手それぞれができることをやろうと。とはいえ、ひとりで練習するのが苦手な選手はいます。僕も仲間とアドバイスし合いながら練習するのが得意なんですが、それができなかった」
自分ひとりでダッシュや素振りを繰り返し、時には広陵野球部OBの父にキャッチボールに付き合ってもらった。
「生きたボールも打てないし、生きたノックも受けられない。野球の勘や技術が失われてしまったところもありましたが、気持ちは切らしていなかった」
夏の甲子園の開催の可否は、5月20日に発表される予定だった。しかし、フライングで「中止」を報道したスポーツ紙があった。
「中止と聞いた瞬間、何も考えられなくて……どうして正式に決定する前に報道があったのかという怒りのようなものがありました。甲子園が大きな目標でしたが、こればかりはどうにもしようがない。どこに気持ちを向けていいのかわかりませんでした」
約2カ月ぶりに寮に帰ってきた選手たち。正式発表前に開催中止が報道されたことに、中井監督も憤っていた――。
<後編へ続く>
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