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“日本代表が狙うべきスペインの急所”はどこ? ブスケッツやアセンシオ健在、17歳ガビ急成長で分厚すぎる選手層だが…〈撮影者の証言〉
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/06/21 17:00
ネーションズリーグで安定した強さを見せるスペイン代表。急所はどこにある?
またガビの登場シーンでは、この日一番の歓声が湧き、代表における17歳の人気の高さをうかがわせた。
ガビの魅力は、闘志を前面に出しての豊富な運動量と足元の確かな技術。この日も75分、左サイドでボールを持つと、相手の前に体を割り込ませるようにボールを持ち出して展開すると、オルモ、フェランと繋がりサラビアのゴールの起点となり、2-0の勝利にしっかり貢献した。
UEFAネーションズリーグという公式戦ながらW杯を見据えたような選手起用もある中で、スペインはこの4連戦を2勝2分けとし、グループの首位についた。
引きすぎることなく組織的な守備でハメられるか
2試合を振り返ってみると、ルイス・エンリケ監督の中でかなりプライオリティの高い選手と、ポジション争いの激しい選手が徐々に見えてくる連戦となりました。
この連戦で代表初ゴールを奪ってさらに重要度を高めたガビだけでなく、怪我のため出場はなかった、アンス、ペドリなどもメンバー入りすれば、W杯に向けてスペイン代表のさらなる底上げになると見ます。
ただ、ポルトガル、チェコは引きすぎることなく組織的に守備をハメていました。これに対してスペインもプレスを回避することができず、ピンチを招くシーンも。それを踏まえれば日本代表としても、どこまで組織的にボールを奪いにいく守備を構築できるかが、勝敗のカギになるのではないでしょうか。
リーガやスペイン代表の撮影が多い自分としては、日本対スペイン戦は、日本に勝ってほしくもあり、スペインの強さも見せつけて欲しいという複雑な気持ちで迎えることになりそうですが、楽しみなカードです。