攻撃では、ボールを奪い返した直後の攻防で絶対に負けないこと。

　そして、相手の弱点である両SBの背後を徹底的に突く。日本には右サイドに伊東純也（ヘンク）、左サイドに三笘薫（サンジロワーズ）というスピードスターがおり、ブラジルの弱点が日本のストロングポイントとなっているのは好都合だ。

パラグアイ戦でも持ち味を見せた三笘。ブラジル相手にも通用するか　©Kiichi Matsumoto/JMPA

　CBチアゴ・シウバもスピードが衰えており、浅野拓磨（ボーフム）や前田大然、古橋亨梧（いずれもセルティック）らが抜き去るのは難しくあるまい。

　中盤では、ワンタッチの速いパス交換でブラジル選手に的を絞らせないこと。1対1の局面では強引にでもドリブルを仕掛けて抜き去り、決定機を作る。そして、少ないチャンスを確実に決めたい。

ネイマールは足の故障が完治していないようだ

　ブラジルは、ネイマールの足の故障が完治していないことに加え、韓国戦で無理をして78分間もプレーした。そのため故障がさらに悪化している可能性がある。

　PKを2本決めたとはいえ、パスやドリブルのミスが多かった。彼としては70％程度のプレー内容で、日本戦でもベストの状態ではないのは間違いない。しかも、彼は絶対的なレギュラーであり、この試合に対するモチベーションが格別高いとは思えない。

　ネイマールもさることながら、ビニシウス、ロドリゴ（レアル・マドリー）ら伸び盛りの若手、そしてレギュラーポジションを手に入れようと猛烈なアピールをしてくるはずのラフィーニャ（リーズ）、ガブリエル・ジェズス、マテウス・クーニャ（アトレティコ・マドリー）、コウチーニョらを大いに警戒すべきだ（韓国戦終盤の2得点は、途中出場した選手によるものだった）。

　ブラジル選手は、韓国に大勝して気が緩んでいる可能性もある。

　激しくボールを争って奪い切り、サイドから果敢に攻めて、世界ランキング首位のブラジルを大いに慌てさせたい。

＜#1、#2から続く＞