熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「レアル・マドリーで久保建英(市場価格12億円)のはるか先にいる男」ロドリゴ21歳が“54億円の超新星”に上り詰めるまで
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/06/04 17:00
久保建英とロドリゴ。レアル・マドリーが保有権を持つ2人の出世争いはどうなるか
体調が万全となった今季は、リーグ戦で33試合に出場して4得点5アシスト、欧州CLでは11試合5得点2アシスト。カップ戦も合わせると、49試合に出場して9得点10アシストとキャリアハイを記録した。出場した試合のうち先発したのが半分強の25試合で、着実にレギュラーへの階段を登っている。
ブラジル代表では、2020年10月の2022年W杯南米予選第1節ボリビア戦に途中出場。その後、招集外が続いたが、今年2月、パラグアイ戦の終盤に投入されて初得点をあげ、3月のボリビア戦にも途中出場と、徐々に出場機会を増やしている。
そして、6月のアジア遠征(2日に対韓国代表、6日に対日本代表)の出場メンバーに選ばれた。この遠征でのプレー内容次第では、今年のW杯出場が濃厚となる。
マドリーでさらなる成長を遂げれば……
来季はレアル・マドリーでさらなる成長を遂げ、絶対的なレギュラーとなることが期待されている。もしそうなれば、久保のレアル・マドリー復帰への道はさらに険しくなりかねない。
ちなみに5月時点の市場価格の目安は、ロドリゴが4000万ユーロ(約54億7000万円)で久保が900万ユーロ(約12億2000万円)だ。
ロドリゴは、5月28日の欧州CL決勝に出場した後、代表のアジア遠征へ急行した。6月2日の韓国戦には出場しなかったが、6日の日本戦には十分に間に合うだろう。
6月6日の夜、彼が東京・国立競技場のピッチに立つようなら、“白い巨人”で現時点では久保建英のはるか先を行く男のプレーに目を凝らしていただきたい。
第2回ではブラジル代表を率いるチッチ監督の人間性と“日本評”について触れる。
<#2に続く>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。