「いや、わざわざそんな約束はしていません。でも、岡ちゃんはその可能性が1％でもある限り戦い続ける人だから。今の僕にとって、同じ日本人としてもっとも刺激を受ける選手です。『かっこいい生き方をしているなぁ。強いよなぁ』と本当にリスペクトしている。だから、オレもそこに負けずにやらないといけないと」

なぜ戦い続けるのか……それが一番大きいのかも

――刺激し合える、まさに『同士』なのですね。

「泥臭く目標にたどり着こうが、理想からは真逆のところに流れついてしまおうが、目指すべきところへのトライをあきらめちゃいけない。それがオレのメンタリティーです。小学生、中学生のときも、高校生になっても、プロの世界に入ってからも、それは自分の根底に染みついているものだから。なぜ戦い続けるのかといえば、それが一番、大きいのかもしれないですね」

　サッカー選手として誰もが夢見る舞台を前に、香川は景気の良いことは口にしない。無邪気に夢を語るわけではない。

　でも、サッカー選手としての生き様には1ミリの迷いもない。香川がサッカー選手としてその本質を貫く先に何が待っているのか。私たちはまだ、知らない。

＜前編から続く＞

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“移籍前はメンタルも落ちていた”香川真司33歳が赤裸々に明かす現状「理不尽に思えるくらいの練習も」〈単独インタビュー〉