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「戦力外、そう捉えるしかない」日本ハムからノンテンダー通告、秋吉亮が語る“独立リーグの今”「食費1万円に抑えました!」高津監督もLINEで…
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHaruka Sato
posted2022/04/02 11:03
昨年11月に日本ハムから“ノンテンダー通告”を受けた秋吉亮。独立リーグで奮闘する現在の心境やNPBへの思いを聞いた
所属が決まった2月から約2カ月。トレーニングや練習試合では、制球力に重点を置いてピッチングに取り組んだ。サイドからの変則投法で、中継ぎのスペシャリスト。試合終盤の勝負どころで打者を抑えるためには、制球の乱れは命取りになる。
「自分のアピールポイントは、ランナーを置いても冷静に0に抑える投球だと思う。緩急を使って打ち取ったり、インコースにしっかり投げ切ることが大事。あとはサイドスローなので右打者を絶対に抑えるというのも徹底してやっていきたいと思っています」
ヤクルト高津監督から届いたLINE…
先の見えない状況の中で、周囲の人の温かさを感じた。支えてくれる家族や、プロではなくなっても用具を支援してくれるメーカー、心配してくれる元チームメート。秋吉がプロ入りした2014年当時から2年間、ヤクルトの投手コーチを務めていた高津臣吾監督からは、福井の入団会見後にLINEのメッセージが届いた。
「“22”はちょっと重すぎるんじゃない?」
自身の現役時代の代名詞だった背番号を福井で背負う、秋吉へ、冗談混じりの激励の言葉だった。
「ヤクルト時代はつけられなかったんで、と返信しました(笑)。本当にありがたいです。自分が今までいかに恵まれたなかで野球をできていたか、ということも感じたし、プロを離れても自分のことを気にかけてくれたり支えてくれる人がいるんだ、ということに感謝の思いしかないです」
プロ野球開幕から1週間たち、早くも中継ぎ陣に不安要素が見え始めたチームも出てきた。即戦力として急きょ呼ばれる可能性を信じて、移籍期限ギリギリまでアピールを続ける。
「絶対にあの場所に戻って、野球をしたい。そのためには結果を出さないといけないし、まだ投げられるんだというところを見せないといけないと思っています。リーグ戦の60試合、全て登板するつもりでいます。緊張感を常に保って、いつ呼ばれてもいいように、コンディションをしっかり維持していきたいです」
たどりついた北陸の地からもう一度、夢をかなえる。
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