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「戦力外、そう捉えるしかない」日本ハムからノンテンダー通告、秋吉亮が語る“独立リーグの今”「食費1万円に抑えました!」高津監督もLINEで…
posted2022/04/02 11:03
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Haruka Sato
2022年のプロ野球が開幕を迎えた3月25日。秋吉は福井市内のマンションで、古巣の日本ハムとヤクルトの試合中継を、かわるがわる見ていた。
日本ハムは、ビッグボスこと新庄剛志監督の船出。敗れはしたが、敵地でのド派手なセレモニーや、奇抜な采配で野球ファンの注目を集めた。一方、ヤクルトは5回終了時点で1−8と7点ビハインドを背負いながら大逆転の劇的白星。秋吉は2つの試合に釘付けになっていたという。
「新庄さんすごいですよね! アウェーの試合なのにあんなに盛り上がって。勝てなかったけれど、若い選手がみんな頑張っていた。これから成長するチームだなあ、と思って見ていました。ヤクルトもあそこから盛り返すのはすごい。これが、日本一のチームですよね」
画面で見る開幕戦にはもちろん、一抹の寂しさがある。
「野球選手にとってやっぱり開幕戦は特別なもの。その場所に居られないのは悔しいという思いはありました」
ノンテンダー通告に「それ何?って。ショックだった」
昨年11月16日、秋吉は西川遥輝(現楽天)、大田泰示(現DeNA)とともに日本ハムから自由契約を言い渡された。その際、稲葉篤紀GMが用いたのが「ノンテンダー」という言葉だった。
和訳すると「契約を申請しない」という意味で、メジャーリーグでは予想年俸に見合わないと判断されるとノンテンダーになる。秋吉は昨季、自身ワーストの登板10試合で0勝0敗0セーブ、防御率2.70。国内フリーエージェント権を取得している右腕に対し、そのコストに見合わないという球団の判断だったが、説明が不十分だったことや再契約の可能性を示唆していたことを日本プロ野球選手会が問題視するなど、球界内外で波紋を呼んだ。