「自由契約を言われた時は、まず言葉の意味がわかりませんでした。ノンテンダー？　それ何？　って。ショックだったし、突然そういう立場になる戸惑いや、寂しさはありました。でも、今となっては何を言っても仕方のないこと。自分は戦力外になった、そう捉えるしかないな、と」

独立リーグ移籍で新生活「食費1万円に抑えましたよ！」

　他球団でのプレーを望んだが声はかからず、日本ハムからもその後連絡は一度もなかった。プロ野球への思いをつなぐため、秋吉は今年2月から、新たに発足する独立リーグ・日本海オセアンリーグの福井ネクサスエレファンツに新天地を求めた。　

「こっちに来てみて、一番驚いたのは練習環境です。クラブハウスや決まった練習場所がないので、市の体育館や学校の施設とかいろいろな場所を借りて練習しているんです。来た当初は雪が積もっていたので、球場の軒下のコンコースでトレーニングしたこともありました。練習時間も限られているので、自分で意識的にトレーニングをしていかないとコンディションが落ちてしまう。練習がない時に、若手選手を誘って近くの公園でキャッチボールをすることもあります」

現在は独立リーグ「福井ネクサスエレファンツ」に所属する ©Haruka Sato

　福井では、愛妻と子供たちと離れ、単身赴任生活を送る。2LDKのマンションで、アマチュア時代にも経験がなかった自炊も始めた。

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