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センバツ球児の「好きなプロ野球チーム」に異変…ダントツだった巨人は“まさかの順位”、では人気1位は?《40年前と今を比較》
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph byHideki Sugiyama
posted2022/03/28 11:03
10代の球児たちの好きな球団はどこなのだろうか。40年前と比較した結果、衝撃の事実が明らかに
一方、総合2位の阪神はAクラスの常連ではあるが、2005年を最後にVから遠ざかっている。40年前の集計時点では直近5年でBクラス4回と勝てなかったが、人気順位は今年と同じだった。優勝すればファンはさらに増えると思われるが、そうでなくても高い位置を維持できる特殊な球団と言えそうだ。
成績低迷も日ハムは人気…大谷翔平の影響か?
基本的には強さと人気が比例する中、3年連続Bクラスの日本ハムは30票(5.2%)で総合6位に食い込んでいる。日本一の余韻が残っていた2019年の69票(11.9%)と比べて半減よりさらに低くなったが、それでも近年の成績を考えれば高いほうだ。日本ハムを好きな球団に挙げた30名のうち7名が、大谷翔平(2013~2017年在籍)を「好きなプロ野球選手」もしくは「尊敬する人物」に記している。どこまで因果関係があるのか不明だが、大谷をきっかけに日本ハムを好きになり、今もファンを続けている可能性はあるだろう。
それならば、ビッグボスこと新庄剛志監督の就任は関係しているのか。名鑑の「好きなプロ野球選手」「尊敬する人物」「好きなタレント」という項目のいずれにも、ビッグボスの名前が登場しており、多数のメディアに露出した効果が現れている。今回「好きなタレント」でランクインした野球人は新庄剛志、元木大介、杉谷(フルネームで書かれていないが、日本ハムの杉谷拳士と判断)の3人で、ビッグボスが最多の3票を獲得した。ただ、上記3項目のどれかに「新庄剛志」と記入した球児で、好きな球団を「日本ハム」と書いたのは1人しかいなかった。ビッグボスが注目を集めているのは事実であり、今季の成績次第では来年、日本ハムを好きな球団に挙げる選手が増えるだろう。
この統計は、あくまでセンバツ出場校に限った「好きな球団」である。しかし、前出の『「人気スポーツ」調査』でもソフトバンクは2020年、2021年と2年連続で3位になっている。昭和のジャイアンツ一辺倒の人気が分散され、巨人に次いで“無敵の若鷹軍団”ソフトバンクも全国区になりつつある。
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