プロ野球PRESSBACK NUMBER
センバツ球児の「好きなプロ野球チーム」に異変…ダントツだった巨人は“まさかの順位”、では人気1位は?《40年前と今を比較》
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph byHideki Sugiyama
posted2022/03/28 11:03
10代の球児たちの好きな球団はどこなのだろうか。40年前と比較した結果、衝撃の事実が明らかに
各地方のトップを見ると、北海道では日本ハム、関東では巨人、東海では中日、近畿では阪神、中国では広島、九州ではソフトバンクと本拠地球場を持つチームが頂点に立っている。2004年の球界再編などを経て、地元密着の姿勢が結果に現れたと言っていいだろう。
40年前(1982年)は巨人がダントツ!
中日と広島以外の10球団が関東、関西に集中していた今から40年前はどうだったのか。早稲田実業の荒木大輔やPL学園の榎田健一郎、中京の野中徹博などが出場した1982年のセンバツ球児の「好きな球団」を数えると、次のような結果になった(週刊ベースボール別冊春季号『第54回選抜高校野球大会 総展望 出場30校なんでも百科』を参照。11選手が2球団、1選手が3球団を挙げており、総数463)。
1位:272票 58.7% 巨人
2位タイ:42票 9.1% 阪神
2位タイ:42票 9.1% 西武
4位:31票 6.7% なし(空欄は「なし」と判断)
5位:22票 4.8% 中日
6位:18票 3.9% 広島
7位:11票 2.4% 日本ハム
8位: 7票 1.5% 近鉄
9位: 6票 1.3% 阪急
10位: 5票 1.1% 南海
11位:3票 0.6% ロッテ
12位:2票 0.4% ヤクルト
13位タイ:1票 0.2% 大洋
13位タイ:1票 0.2% ヤンキース
巨人は全ての地方で1位になり、出場30校中28校でトップの人気を誇った。尾道商は広島と巨人が6票で1位タイ。私立愛知が中日6票、巨人5票、桜宮が阪神5票、巨人3票と僅差で地元球団が上回っただけだった。全体の得票率は巨人58.7%に対して、パ・リーグは6球団合わせても16%にしかならない。そのうち9.1%を西武が占める状態だった。
ちなみに、前年の巨人は原辰徳が入団して新人王を獲得し、江川卓が20勝を達成して4年ぶりのリーグ制覇。日本シリーズでは日本ハムを下して、V9以来となる8年ぶりの日本一に輝いていた。同年、巨人戦のナイター中継の年間平均視聴率は23.8%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)にも上っていた。
巨人はまさかの3位に転落…トップは“常勝軍団”
翻って、2022年の総数574票を集計すると、センバツ出場選手の「好きな球団」の総合順位は以下のようになった。
1位:121票 21.1% ソフトバンク
2位:91票 15.9% 阪神
3位:81票 14.1% 巨人
4位:58票 10.1% 広島
5位:37票 6.4% オリックス
6位タイ:30票 5.2% 日本ハム
6位タイ:30票 5.2% なし
8位:27票 4.7% ヤクルト
9位:26票 4.5% 西武
10位:24票 4.2% 中日
11位:18票 3.1% 楽天
12位:16票 2.8% ロッテ
13位:12票 2.1% DeNA
14位タイ:1票 0.2% パドレス
14位タイ:1票 0.2% ドジャース
14位タイ:1票 0.2% SFジャイアンツ