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センバツ球児の「好きなプロ野球チーム」に異変…ダントツだった巨人は“まさかの順位”、では人気1位は?《40年前と今を比較》 

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岡野誠

岡野誠Makoto Okano

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posted2022/03/28 11:03

センバツ球児の「好きなプロ野球チーム」に異変…ダントツだった巨人は“まさかの順位”、では人気1位は?《40年前と今を比較》<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

10代の球児たちの好きな球団はどこなのだろうか。40年前と比較した結果、衝撃の事実が明らかに

 40年前に断トツ1位の巨人は約45%も数字を落として3位になり、地元の九州以外でも満遍なく人気を集めたソフトバンクが1位になった。各地方によって出場校数が異なるとはいえ、1人もソフトバンクを挙げなかった高校は浦和学院(埼玉)、大垣日大(岐阜)、和歌山東(和歌山)、東洋大姫路(兵庫)の4校しかない。巨人は花巻東(岩手)、金光大阪(大阪)、京都国際(京都/新型コロナウイルス感染のため出場辞退)、有田工(佐賀)、大分舞鶴(大分)の5校、阪神は近畿と四国を除く7地方11校で0票があった。

中継の多様化&ホークスの“強さ”が要因?

 ソフトバンクは宮城にホームグラウンドを置く楽天を抜いて東北1位になり、北信越でも巨人と並んでトップタイ。九州での得票率62.2%は地方別最多を記録している。

 総合2位の阪神は近畿で36.4%、キャンプ地・高知のある四国で38.9%と高い数字を弾き出した。総合3位の巨人は関東でトップだが、17.6%に留まった。40年前の67.9%から約50%も数字を落としている。ただ、関東には東京ヤクルト、横浜DeNA、千葉ロッテ、埼玉西武と球団が密集している事情を考えれば、関東1位は立派である。

 ナイターの全国中継がほぼ巨人戦に限られた1990年代までと比べ、現在はBSやCS、インターネット放送で12球団全ての試合を見られる。それも、順位変動に多大な影響を及ぼしただろう。

 プロ野球チームを好きになる場合、地元の球団かどうかに加え、強さも大きな基準になるようだ。過去5年間の成績を振り返ると、総合1位のソフトバンクは日本一4回と他球団を圧倒しており、総合3位の巨人、総合4位の広島はリーグ優勝2回ずつを記録している。

 オリックスが総合5位に入ったのも、昨年のパ・リーグ制覇が関係している。低迷の続いていた3年前の「好きな球団」集計では9票、得票率1.5%で12球団最下位。1982年の前身・阪急の6票、1.3%とほとんど変わらなかった。昨年日本一のヤクルトも3年前は15票(2.6%)だったが、今年は27票(4.7%)と2倍近く上昇した。

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